ひまわりの種

毎日の診療や暮しの中で感じたことを、思いつくまま書いていきます。
不定期更新、ご容赦下さい。

良性発作性頭位めまい症

2013年02月05日 | 日々のつぶやき
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 というのに、最近なった。

それは3週間前の水曜日のこと。
朝ふとんの中で目が覚めたら、天井がグルグル回る。
えっっ???
これ、めまい、だよなぁ。
少し、吐き気もある。

もしかして、また突発性難聴?
(以前になったことがある。手当が早かったので幸いにも完治した。)

突発性難聴だったら、今度はやばいなぁ・・・、
そう思いながら、両方の耳元で、指先をこすり合わせて音を聞いてみる。
両耳とも、ちゃんとこすり合う音が聞こえる。左右差もない。

転ばないようにゆっくり起き上がって、少ししたら治った。
外来で聴診器を使っても、困らない。ちゃんと聞こえる。
でも、視点を移す時に、ぐらっとなる。でもすぐに治る。

へんだなぁ。
風邪ひいた訳でもないし。

水曜日は午後休診なのだけれど、用事があって耳鼻科受診はできず。
木曜日はいつも行ってる耳鼻科が休診日。
金曜日も忙しかった。
で、土曜日。
夕方には所属するジャズバンドが頼まれている演奏があって、
わたしのパート(ピアノ)はわたしひとりしかいないので、
どうしても行かなくちゃならない。

午後やってる耳鼻科に行こうかと思っていたのだけれど、
夫も職員たちも、まずは脳外科に行くのが先だと言う。
というのも、約1ヶ月前に、転んでアタマを打っていたのだ。

 話せば(書けば)長いことになるが、
 師走に入って間もない頃に、クリニックのインターネット回線に不具合が生じ、
 業者の方に直してもらっていた。
 その時に床が汚れたのでワックスをかけていことを知らずに、
 粗忽者のわたしはツルツルの床でスッテンコロリンと転んでしまったという訳。
 その時、左手には昼食のハンバーガー、右手には書類を持っていて、
 両手が塞がった状態で横滑りに転んで、左の肋骨を強打した。
  (でもハンバーガーと書類は死守した!)
 しかもその日に限ってスカートをはいていて、転んだ足下には業者のお兄ちゃんが・・・。

  センセ、だいじょぶですか?

 とお兄ちゃんが駆け寄ってくれたのだけれど、
 わたしはスカートでスッテンコロリンが恥ずかしくて、
 すっくと立ち上がり、全然平気で~す! なんてやせ我慢してすたすた歩き、
 人がいないところまで行って、イテテテ・・・・状態だった。
 多分、この時に左の側頭部もコツン、となったのだけれど、
 あまりの肋骨の痛みに、アタマ打ったのは忘れていた。

・・・ということがあったのだ。
自分では、アタマ打ったことによる症状とはちょっと違うなぁ、と思いつつ、
めまいやふらつきをきたす疾患をいろいろ思い起こすと、そういえば小脳の病気もある。
で、脳外科でMRIも撮ってもらったけど、何ともなかった。
わたしが何を心配して受診したかは先生もご承知で、
まずは、小脳部分も問題ないです。とおっしゃって下さった。

センセ、脳みそ縮んでないですか? と冗談ぽくたずねたら、
脳外科の先生曰く、いえ、まだ大丈夫です。
(「まだ」って、どういうことじゃぁ!? とツッコミ入れようかとも思ったけど。笑)

耳鼻科に行く時間はもうなかったので、その日は適当にめまい用のクスリを飲み、
週明けて月曜日に耳鼻科受診。
そしてタイトルの病名を診断されたという訳だった。

耳鼻科の先生曰く、やっぱり12月のアタマコツン、が原因かも、とのこと。
耳の奥には内耳という平行感覚を司る場所があって、
ここの前庭という部分にある「耳石」という小さな石のようなものが、
何らかの原因で、前庭の隣にある三半規管という場所に入り込むと、
今回のようなめまいが起こるらしい。
自然に治ると言われ安心。
http://www.memai-navi.com/chishiki/genin01.htm

そうかぁ!餅は餅屋だなぁ。
後で教科書を開いたら、ちゃんと書いてあった。
習ったことはすでにはるか記憶の彼方だ。いや、覚えてさえいなかったかも。

この病気の場合は、安静にしていてはダメだそうで、
まったくいつもとおりの生活をしてはいたのだけれど、
一点をじいぃっ、と見つめていて、視点を移すとぐらっとなるので、
しばらくはパソコンも最低限のことにしか使わなかった。

もう、すっかり治ったので、こうしてまた書いている。