ひまわりの種

毎日の診療や暮しの中で感じたことを、思いつくまま書いていきます。
不定期更新、ご容赦下さい。

あっぱれ!いわき市長!!(学校給食に関する風評被害についての市長メッセージ)

2011年04月29日 | 東日本大震災
事の詳細は後にして、まずは市長メッセージの全文を下記に掲載する。
 (読みやすくするために、行は変えてあります。)

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   【学校給食に関する風評被害についての市長メッセージ】

 この度の原子力発電所事故発生以来、本市は様々な風評被害を受けており、
 特に「農林水産物」については、
「福島産」あるいは「いわき産」と表示されただけで受け取りを拒否されたり、
 消費者に敬遠されるような事態が報道されております。
 このような風評を払拭するため、市としても市内及び東京都内等において、
「いわき産」農産物の安全性を訴える「がんばっぺいわきキャンペーン」を展開し、
 多くの消費者の皆様に御理解をいただくとともに、
「風評に負けずに頑張ってください」との激励のお言葉を頂戴しております。
 また、福島県においても同様の取り組みを実施しているところです。
 そのような中、去る4月26日、中部地方の某大学教授が自身のホームページに、
「いわき市が学校給食に使用する食材(牛乳や野菜)が放射性物質に汚染されていて危険だ」
「風評被害を払拭するために、学校給食に福島産の牛乳と食材を使用する」
「市長は、嫌がる子どもに食べることを強制している」
 といった誤認に基づく文章を掲載しました。
 もとより学校給食は安全・安心な食を提供することが大前提であり、
 あたかもいわき市が子どもたちに危険なものを提供しているかの如き事実に基づかない論評は、
 本市の名誉を著しく損なうものであり、
 また、多くの市民の皆様が食の安全に敏感になっていることを併せ考えれば、
 極めて遺憾であり、某教授には直ちに抗議を申し入れたところです。
 市民の皆様には、このような言説に惑わされることなく、
 冷静な対応をされるようお願いいたします。
 これからも、安全・安心な学校給食の提供に万全を期して参ります。

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中部地方の某大学教授は、震災後の原発事故による放射線被曝に関して、
さまざまな意見を自身のブログに書いてきた。
中には、なるほどその通りだと思う意見もあるが、
放射線被曝に関するコメントは、かなりでたらめだった。
彼の記事が一連の風評被害をさらに煽った形になったのは、間違いないと思っている。
医師専用の掲示板などを見ると、医師の中にも彼の意見をそのまま信用する人もいるらしく、
このままでは本当にまずいことになると、気が気ではなかった。

問題の4月26日の記事は、原文は残念ながら書き換えられている。
本当のタイトルは、いわき市長宛に書かれたものだった。
内容は、市長のメッセージの中に、某教授の文章が引用されている。
魚拓もあるようだが、不愉快になるのでここには載せない。

彼のブログは、読者もおそらく何十万人もいる。
教授というの肩書きからも、固有名詞を用いた文章を公表するのなら、
もっと慎重にすべきだったと思う。

わたしもこれまで2回、質問と抗議のメールを直接送ったことがある。
「福島が汚染されているのは事実で、県民はそれを認めないといけない」
といった内容の返信をいただいた。
話にならないと思いその後は黙っていたが、さすがに26日の文には腹が立った。

いわき市として抗議したことは、当然だと思う。
市民のどれだけがこのメッセージを信用するかどうかは、もう個人の問題かもしれない。
でも、同じ県民として、福島市民のわたしは、ぶれないでいたいと思っている。