goo

安倍晋三vs日刊ゲンダイ 小塚かおる

日刊ゲンダイ記者による安倍長期政権批判の書。同紙が長年にわたって安倍政治批判のキャンペーンを続けてきたということを知らなかった。モリ、カケ、桜、公文書廃棄・偽造、国会答弁中のヤジ等、彼の在任期間中の事件が多すぎるのと彼の非業の死の衝撃が大きくて、これらを忘れかけている感じだが、こうして一冊の本としてまとめて読むと、その真偽、責任の所在、軽重などはさておいても、その背後にある政治にはびこって民主主義をダメにするお金、モラルの低下、傲慢さはひしひしと伝わってくる。昔学校で習った、防衛費GNP1%の不文律、日銀が国債を買ってはいけないこと、国家予算の予備費に関するモラルなど、外部環境が変わったとはいえ、かつての政治家の矜持はどこに行ったのかというのが正直な気持ちだ。本書は、徹底的に安倍批判に終始しているが、安倍首相自身がやり残した課題を無批判に継承している現岸田首相ヘの猛烈な批判にもなっているのも大きな特徴だ。(「安倍晋三vs日刊ゲンダイ」 小塚かおる、朝日新聞出版)
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 午後のチャイ... 切願 長岡弘樹 »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。