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お話はよく伺っております 能町みね子

年初に著者の本を初めて読んで面白かったので、早速2冊目を読んでみることにした。電車の中、飲食店の隣などで耳にした赤の他人の会話から広がる著者の妄想。これがとても面白い。勝手に名前をつけたり、2人の関係を想像したりとやりたい放題だが、それが何となく当たっているような気がして飽きない。この自由な発想そのものが文章を書くことの本質であり、著者の文筆家としての天性の証なのだと感じる。それにしても、世の中には自分の特性を意識できれば、色々な楽しみ方があるんだなぁと感心して読み終えた。(「お話はよく伺っております」 能町みね子、文春文庫)

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