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糖尿病ではなぜ重篤な感染が多いのか

2017-02-07 | 勉強会

 血糖が高くなると免疫機構の障害がみられます。

 

 高血糖は細胞性免疫を低下させるだけでなく、好中球貪食能、細胞内殺菌能、オプソニン活性を低下させます。

 


 血糖コントロールが不良なほど易感染性が高まる傾向になりますが、好中球貪食能については血糖値が250mg/dl以上になると低下します。

 


 末梢神経障害による知覚鈍麻で自覚症状がないまま感染が進行することがあります。


 これらにより悪化した感染状態が、さらなる血糖の上昇をきたし、悪循環を引き起こします。

 


 糖尿病ではまた、抗菌薬も効きにくくなります。


 高血糖による浸透圧利尿で脱水になると、末梢循環が障害されるので抗菌薬の感染組織への移行が低下します。


 さらには、末梢血管障害により抗菌薬の局所感染組織への移行はさらに低下します。

 

 

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