子供の頃から、ヒット大地は、
ダメな女性が好きだった。
教育の仕事をしてからは、
特にそう思うようになった。
明確な理由がある!
短大で教えている頃、
毎年、あるタイプの就職できない女子学生群がいた。
どんなタイプかというと・・・
「外見が、暗く、のろい」女性だ。
いつまで経っても、就職できなかった。
しかし、ヒット大地は、
知っている。
こういう女性の、半分くらいは、
めちゃ粘り強いのだ!
つまり、
「この問題をやれ!」
と授業中に言うと、
遅いけれど、ずっとやり続け、
休み時間までも、勉強していた。
ヒット大地は「ウシ型の女性」と名づけた。
ウシは、のろい。
しかし、馬よりも、ずっと粘り強く、
いつまでも、一つの仕事を続けられるのだ。
逆にウマ型の女子学生は、
就職がすぐに決まった。
目立つし、明るいし、勉強もスピードが速かった。
問題を出せば、すぐに、「先生、できたよ」と言った。
でも、ヒット大地は、危惧した。
こういう女性は逆に、
待遇のいい仕事が見つかれば、
退職の危険性もあると思った。
つまり、何をやっても、きちんとこなすので、
会社に不平不満があると、
「辞めてしまえ。もっといい仕事見つけよう」と思うのだ。
また、こうも言える。
すぐに仕事を覚えるので、
仕事に張り合いがなくなり、
つまらなくなる。
当然、いい男がいれば、すぐに寿退社をすることも、十分ありうる。
逆に、ウシ型の女性は、どうだろうか?
「この会社でしか、自分は通用しない」
とわかっている。
だから、経営者が、彼女たちの気持ちさえ、きちんと理解してあげれば、いいのだ。
彼女たちは、それこそ、夜9時までだって、平気で残業をしてくれるのだ。
低賃金でも、文句は言わないのだ。
結婚後も、何十年でも、ずっと会社で働いてくれるのだ。
そう。
彼女たちは、今まで、
世間から冷たくされてきた。
だから、やさしい経営者がいれば、
ずっと「この人に従っていこう」と思うものなのだ。
そういう女子学生を毎年見ながら、
ヒット大地はずっと、歯軋りしていた。
「ああ、俺が経営者なら、
絶対、こういう子を、一番に、雇うのになあ!」
そう思い続けた。
ヒット大地は、会社の人事課は、見る目がないと思っている。
いや、短時間の面接で、人物を評価するのは、ムリだ。
「持続力!」
・・・仕事ではこれが一番大切なのだ。
なのに、そう!
面接では、これを知る術が、全くないのだ。
その他、面接でわからないのが、特殊能力だ!
ヒット大地の知っている女性は、なぜか「ヤクザモン」に強い。
「ヤクザモン」が、店に来ると、彼女は、理路整然と、追っ払うのだ。
こういう能力も、面接ではわからないではないか!