東南アジア・ヴァーチャル・トラヴェル

空想旅行、つまり、旅行記や探検記、フィールド・ワーカーの本、歴史本、その他いろいろの感想・紹介・書評です。

『旅の指さし会話帳 東南アジア』,情報センター,2008

2008-08-10 19:12:19 | 実用ガイド・虚用ガイド
わお!こんなのが出てたんだ。
なんと東南アジア9カ国(ブルネイを除くアセアン参加国)全部の会話帳ですよ。

実は恥ずかしながら、このシリーズにはお世話になっている。
体裁が若い女性向けで、わたしのようなムサい老人が使うには恥ずかしいものがあるが、結構役にたつ。
とくに、数と月日と時間と交通に関する表現、巻末の単語リスト(簡単な辞書)がありがたい。

それで、この総合版であるが、これは欲張りすぎですよ。
この9カ国を一度に旅行するなんてほとんどありえない。

単発版で便利だった交通機関に関する表現が少なすぎる。各国ごとの交通事情に適応できる表現が必要なんですが。
宿泊施設に関する表現も不足している。電話やインターネットの各国別事情に対応するのも最近の旅行では必要ではないでしょうか。

食べ物・食事に関しては、表現を覚えるよりも、どんなタイプの飲食店があるかという知識のほうが重要である。それがわかれば、あとは指差しやジェスチャーでなんとかなる。個々の料理名よりも、砂糖を入れないで!というような表現が重要。〈持ち帰り・テイクアウト〉の表現は最重要。

というわけで、本書は実用書というより、見て楽しむ本でしょうか。

*****

あと、実用書として使う場合の注意。
〈いつ来ましたか?〉〈いつ帰りますか?〉などという表現が載っているのは、少々危険。自分の行動予定は知らない人にむやみに教えないように。
〈結婚していますか?〉などという方面の話題になるのも危険。というよりウザイ方面へ話題が移る。若い女性は要注意。