◎末松太平事務所(二・二六事件異聞)◎ 

末松太平(1905~1993)。
陸軍士官学校(39期)卒。陸軍大尉。二・二六事件に連座。禁錮4年&免官。

◎初公開・宗教法人千鳥会編「千鳥の栞」原稿◎

2015年02月07日 | 末松建比古


三島由紀夫氏の名刺に触発されて、秘蔵の資料を紹介する気になった。
“最近読んだ本で、末松太平氏の『私の昭和史』ほど、深い感銘を与へられた本はない。軍人の書いた文章とは思へぬほど、見事な洗練された文章であり、話者の「私」の位置決定も正確なら、淡々たる叙述のうちに哀切な叙情がにじみ出てゐるのも心憎く、立派な一篇の文学である。殊に全篇を読み来って、エピロオグの「大岸頼好の死」の章に読みいたったときの、パセティックで、しかも残酷な印象は比類がない(後略)”三島由紀夫・中央公論(昭和38・5月号)掲載。

「大岸頼好の死」には、晩年の大岸氏が信仰していた新興宗教のことが記されている。
その新興宗教が「宗教法人 千鳥会」である。



“千鳥の栞 宗教法人千鳥会編”
直筆の原稿は、1~103、104~206、に分けて綴じられている。
筆跡は末松太平のものではない。表紙の裏には“梶光之”という方の言葉が記されいる。

目次 『宗教は阿片なり』
科学界の悲鳴/草の葉の悲歌/信仰と科学/近代心霊科学の生成とその結論/欧米に於ける心霊現象/千鳥会霊能者概見/心霊研究から何を学んだか/千鳥会に就いて/千鳥会生成の背景と展望/千鳥神相/千鳥会の目的及心霊との道交/千鳥神伝人の特長/病難等に対する直接的効能/千鳥会の※※/千鳥眞心訓/千鳥会の現在配置。
(註:※※の二文字は、漢字の素養のない私には判読できない)

この原稿を末松太平が所有していた理由は判らない。多分、大岸頼好氏から預かっていたのだろう。
大岸氏が逝去した後、千鳥会がどのような歴史を辿ったかも、私には判らない。

千鳥眞心訓。諸人よ、只一筋に五戒を守り三律を行ぜよ。
信仰にかかわることだから、五戒と三律の転載は慎みたい。(末松)
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