1年生の楽器が決まった。
意中の楽器になれた子もいれば、第二希望にまわった子、残ってたところに入った子、様々だが、結婚みたいもので、意中の人とゴールインできたからといって幸せな人生になるとはかぎらない。
妥協の産物としか言えないような結婚が、何十年もの時を経て成熟した夫婦関係をつくりあげることも多々ある。
だいたい昔は見合い結婚がふつうだったのだから、生物学的に言って人は、不特定の誰とでも結婚生活を営むことは可能なはずだ。
例年以上に部員獲得に成功し喜ぶ一方、楽器決めをどうしようと悩むマンドリンの顧問と昨日話していた。
「もう、抽選でいいんじゃない」とおれが言うと、「そうなんだよ、ギターしかやらないと言ってる子って、ギターもたせても結局やめる率高いんだよね」と言うので深く同意する。
わが部でもそういう例はけっこうもあった。
自分は絶対この楽器だと譲らない子がいた。じゃんけんなんか絶対するつもりはないと。しかたないので他のみんなの許可を得て、予定していた定員を変えて希望をかなえたものの、案の定途中でやめていった。
幸い、今年の1年生は、内面まではわからないが、決まったパートでがんばっていこうとしてくれてるように見える。
意中の人でなくても、愛を育むのはその人自身の問題だ。
就職も同じ。たまたま自分の目の前に現れた仕事を、あたかもそれが天職だったかのようにやれる人が幸せになれる人だ。
学年だよりで話題にするためにアンジェラアキさんのブログを読んでたら、こんな一節があった。
自身の結婚を報告した日の文章だ。
~ 私は結婚が「ゴールイン」だとは思いません。結婚したからといって
「幸せ」が一生保証される訳ではない事もよく理解しています。
どんな形であれ、恋愛にはリスクがあり、犠牲があり、選択があり、
マンネリな日常のサイクルがある。
でも、「幸せ」を感じたいという切実な気持ちは、皆同じだと思います。
不安な気持ちが無い訳ではありません。結婚を成功させられる自信が
100%あるとも言い切れません。でも、生きていく上で必要なのは、
成功したい気持ちよりも、努力する気持ちだと思います。
私はそう信じて、これまで音楽を続け、生きてきました。 ~
「成功したい気持ちよりも、努力する気持ち」
どうですか、お母さん。
目の前にいる人と幸せになる努力をするんですよ。
福山雅治やペヨンジュンは現れませんから(て、誰に言ってるのかわからなくなってきた)。
どうか、いまの1年生が、多くの先輩達と同じように、楽器と、そしてこの部と幸せな結婚生活を過ごしてくれますように。