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Jerome Jouret En Avant doute grenache 2013

2015-08-25 23:50:00 | フランス・ローヌ
Jerome Jouret En Avant doute grenache 2013
Jerome Jouret En Avant doute grenache 2013 part1
ドメーヌ・レ・クラパス
ジェローム・ジュレの自然派ワイン



ジェローム・ジュレ氏

ヴァランスとアヴィニヨンの中間、モンテリマールの街から西に20kmほど行ったところにドメーヌ レ クラパスはあります。アルデッシュ地方の南に位置するこの場所は、決して複雑なテロワールを備えた土地というわけではありませんが、当主ジェローム ジュレの手によって素晴らしいワインを生み出しています。実際、彼の仕事ぶりは目を見張るものがあります。秘境とも言うべき丘陵地帯を開拓してブドウ樹を植えて自らの畑としたり、清潔で荘厳な醸造所を自力で建築したり、自らの住居や新しい貯蔵庫も訪問するたびに増築されて進化していたりと、ともかく活力と積極性に満ちた人物なのです。

ジェローム ジュレ氏はかつて同地方の自然派ワイン生産者、ジル アゾーニ氏の下で研修をしており、この際に香り豊かでなめらかなアゾーニのワインに衝撃を受けて自然派ワインを志したと言います。その後、同じくこの地方のドメーヌ マゼルのジェラール ウストリック氏にも出会い、自然派ワインが何たるかを心に刻みます。もっとも彼の手がけるワインは、これら二人のスタイルとは異なります。多くのワインがピュアな自然派ワインの手法で醸造されながら、質感や香味は非常に安定しており還元的なニュアンスもあまり見られません。研修などを経て地元に戻った彼は、ブドウ栽培農家であった父親のいくらかの畑を引き継ぎ、組合にブドウを売る生活を始めます。その中でも、荒れた土地であった山間の畑を自らの手で開墾するなど栽培面積を広げていきます。自然派ワインの元詰めをめざしつつも、安定的に蔵の経営を行うためにも様々な可能性を模索します。自分の力で美味しい自然派ワインが造れるだろうか、そんな不安をも抱えつつ、2006年に組合から独立を果たし、ドメーヌ元詰めを開始します。

師事した二人の生産者もこの地の先鋭的存在ですが、レ クラパスのワインからは、その二者とは異なる透明感、慎重さ、安定感、芯の強さ、優しさが備わっています。カリニャン、アリカンテ、シラー、グルナッシュ、メルロ、カベルネソーヴィニヨン、ユニブラン、ヴィオニエ、シャルドネなどなど様々な品種を栽培し、そのそれぞれでアルデッシュの常識を覆す高品質なワインを生み出し続けています。初ヴィンテージの2006年では、自然派ワインの手法で造ったのは「パ サ パ(一歩一歩慎重に)」と「アン ナヴァン ドゥトゥ(迷う前に迷ってないで)」の2キュヴェのみですが、とあるサロンでこれらのワインに出会った時にはすでに、「偉大さ」とは違うベクトルの「きらりと光るセンスの良さ」を備えており将来性をひしひしと感じました。2年目、3年目と経験を重ねるにつれ、伝統的手法で生産されていた他のキュヴェや品種のワインも自然酵母、ノンフィルタで造るようになり、そのラインナップはどんどんと広がっています。どのワインもテロワールだけ見れば決して恵まれた条件ではありませんが、丁寧に丁寧に、家を建てるのと同様の素晴らしいクリエイティビティで、魅力溢れる飲み心地のよいワインを造っています。

ある時、ジェロームに個人的に好きな生産者を尋ねてみました。

何事にも真摯な彼は、少し悩みつつ・・・

「ラングロールかな。」

確かに、ラングロールになめらかな果実味と飲み心地は、レ クラパスのワインに通じる美点で納得させられます。今後経験を重ねることで、より洗練されたスムーズなワインへと進化していくことが期待されます。

(インポーター:野村ユニソン資料より)
ワインショップピコレより)





ヴァン・ド・フランス・ルージュ・アン・ナヴァン・ドゥトゥ2013
*到着したばかりでまだ試飲が出来ておりません。
 野村ユニソンさんのコメントを参考に。
 それにしても藤木君の文章は旨いな~!

 品種:グルナッシュ 100%
 野村ユニソンさんのコメント
 「迷う前に(迷ってないで)」と名付けられたワイン。
 ジェローム ジュレのラインナップにはグルナッシュを用いたワインが何種類かありますが、このワインは除 梗してブドウの粒のみを発酵槽に入れて造られたキュヴェです。
 粒だけにすることで隙間なくタンクに詰められ、ブドウの自重で果皮や種子からしっかりとエキス分が抽出されたワインになります。
 味わいには集中力のある濃密な果実味があり、なめらかでみずみずしいスムーズな口当たりの楽しめるワインに仕上がっています。
 時間の経過とともにフレッシュな黒や 紫の果実を思わせる甘みが感じられるようになり、 オリエンタルでエキゾチックな表情も見せてくれます。
 インポーターは野村ユニソンさんです。
MORITAYAより)



Jerome Jouret En Avant doute grenache 2013 part2




ブレリアスにて。
抜栓日:2015年8月25日
やや淡めのルビー。そんなに粘性は高くないです。輝きあり。香りの第一印象はスパイシー。最初ちょっと還元的なニュアンス。グスベリからチェリー、ベリー系と香りが変化します。ビオ香的なニュアンスがつよく自然派の造りを予想させます。さほどダルは強くありません。ボディーはしっかりとして、タンニンもしっかり目。酸は柔らかく余韻は中等度。ロワールあたりの自然派のピノ・ノワールと思いましたが、正解はローヌのグルナッシュ。


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