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Beaune Cent Vigne Albert Morot 1996

2013-03-30 18:00:25 | フランス・ブルゴーニュ
Beaune Cent Vigne Albert Morot 1996
Beaune Cent Vigne Albert Morot 1996
ボーヌ・レ・サン・ヴィーニュ 1996

AOC:ボーヌ・1er・クリュ   色:赤
アルベール・モロは、老舗の集うボーヌにあって、安定した酒質で一目置かれている造り手。7haの畑はすべて1級畑。そこに植えられた平均樹齢50年のブドウを用いて、ブルゴーニュの伝統的な方法でワイン造りに励んでいます。レ・サン・ヴィーニュ(百本のぶどう)は、ブース街道の北側のクロ・デ・ロワの畑の南隣に位置し、1級らしい濃さと、強さを持っているが、もう少し繊細さが感じられる。グレート・ヴィンテージの96年。

Robe:落ち着いた色調のルビー色。
Service:16~18℃
Nez:ベリーやカシス、ブラックチェリーなどの赤や黒の果実、ブラックオリーブ、なめし皮、バニラ、リコリス等。
Garde:~10年
Palais:熟成によって真価を発揮するドメーヌ特有の複雑さと滑らかさを備えた優美な味わい。
Cepage:100%:ピノ・ノワール

生産者の紹介
ドメーヌ・アルベール・モロ [Domaine Albert Morot]
(Beaune / Cote de Beaune)

当主:ジョフロワ・ショパン・ド・ジャンヴリ
所有畑面積:約8ha
8つのプルミエクリュを所有する。
- Savigny-les-Beaune la Bataillere aux Vergelesses(1.81ha/monopole)
- Beaune 1er Cru Marconnets(0.67ha)
- Beaune 1er Cru les Bressandes(1.27ha)
- Beaune 1er Cru les Cent Vignes(1.27ha)
- Beaune 1er Cru les Toussaints(0.77ha)
- Beaune 1er Cru les Greves(0.12ha)
- Beaune 1er Cru les Theurons(1ha)
- Beaune 1er Cru les Aigrots Rouge(0.75ha)
- Beaune 1er Cru les Aigrots Blanc(0.25ha)

畑の平均樹齢:40年
栽培:芽掻きに加え7月にはヴァンダンジュ・ヴェールトもおこない収量をしっかりと抑える。また収穫時にはトリを付し、良質の果実のみを厳しく選別する。

醸造:100パーセント除梗されたぶどうはMPFを4、5日間、その後木製の開放型発酵槽で野生酵母のみでのアルコール発酵、ピジャージュとルモンタージュも併用する。熟成は新樽と旧樽半々ずつで1年半弱寝かせるが、その間澱引きはせず、瓶詰め前に1回だけで、フィルターもかけない。人手により精魂込めて瓶詰めされています。

【ドメーヌ・アルベール・モロ概要】
1820年から続くドメーヌ。当初はネゴシアンとして創業したが、1984年以降ドメーヌに専業。
アルベール・モロの名声を高めたマダム・フランソワーズ・ショパンは引退し、現在は甥にあたるジョフロワ・ショパン・ド・ジャンヴリが2000年から全面的に参画、ドメーヌを運営する。

リリースする銘柄はプルミエ・クリュのみ。1999年から2004年にかけて収量は古木を使用しているため半分以下に減った。ヴィエイユ・ヴィーニュでは1本の木にできるブドウの数が自然と少なくなり、おのずと栄養抜群のブドウが生み出される。 ワインは濃すぎることはないが、深みある色合いで、複雑さと滑らかさを備えた優美な赤。しっとりとしたうまみを備えた味わいで、以前の若いうちはカタさも感じられたものから、しなやかさの加わった若くても愉しめるタイプに変化した。
とはいえ、熟成させてこそ真価を発揮するというスタイルに変化はなく、アルベール・モロでは20年近くに遡りバック・ヴィンテージも取り揃えていて、現在でも1980年代半ばのミレジムの出荷も可能。
また、ドメーヌはコンスタントにマールとフィーヌの生産もおこない、隔年に1.5樽ほどの量を、7年から8年ほどしっかりと熟成させてから製品化している。
以前は赤のみのドメーヌであったが、2001年、ボーヌのプルミエ・クリュ、エグロの白が加わった。所有する区画はクロ・デ・ムーシュに接していて、豊かな果実味のなかにもミネラル分を感じさせる、アルベール・モロらしいしっかりした構成の白である。
鍵やより)




ALBERT MOROT BEAUNE 1ER LES CENT VIGNE
 生産地:フランス、ブルゴーニュ、コード・ドール、コード・ド・ボーヌ、ボーヌ
 格 付:ボーヌ プルミエ・クリュ(1級畑)
 生産者:ドメーヌ・アルベール・モロー
 品 種:ピノ・ノワール100%
 タイプ:赤、辛口、ミディアムボディ
 備 考:格安美味しい古酒No.1の造り手です。

 『ブルゴーニュワイン』 セレナ・サトクリフ著 より抜粋
 「葡萄樹齢の古いのが、このドメーヌの特徴です。そして、昔ながらの、 オーク槽で発酵、オーク樽で熟成を頑なに守っています。 そのため、ワインは、実に優れたでき栄えを示す。 セラーは、2階建てで、葡萄畑のすぐ隣に建っている。 このドメーヌは、 輸出もしているが、ここのワインを熱烈に支持する個人客がお得意筋。 尊敬を集めているオーナー:フランソワーズ・ショパンが、細心の注意を払って、ワインを育てあげています。」

 『ブルゴーニュワインがわかる』 マット・クレイマー著 より抜粋
 「 “ クロ・デュ・ロワ ” のとなりだが、レ・サン・ヴィーニュ(100本の葡萄)は、もう少し繊細なワインで、ふっくらとしてはいるけど、濃厚に中身がつまった感じはしない。 それでも、ブーズ街道の北側の1級らしい濃さと、強さは、もっている。」


アルベール・モロ:Albert Morot
 1820年、ボーヌに創業。 創業以来、ショパン家による家族経営、ネゴシアンであり、また、葡萄畑の所有者でもあるアルベール・モロは、コート・ド・ボーヌの畑から古典的なワインを生産しています。 当初は、ネゴシアンとして創業していましたが、1910年から自社で瓶詰めを開始、1984年以降、ドメーヌに専業しています。 
 1990年代の前半、ショパン嬢が、厳しく収穫の間引きを行い、新樽比率を60%に増やし、再び、すべてのワインを清澄・濾過処理せずに瓶詰めするようになった結果、風味がよくて、果実分の多い、構造のしっかりした、熟成能力のある、しかも、手頃な価格のピノ・ノワール ドメーヌ(ネゴシアンとしての仕事はしていないが、ライセンスは持っています)の一つです。
 今は、37歳のジョフォワ・ショパン氏が運営しています。 彼の初ヴィンテージは、2000年からと、世代交代したばかりです。 『ル・クラスマン』 2003年度、2004年度と連続で掲載され、その他にも 『ギィド・アシェット』、 『ゴー・エ・ミヨー』 など権威あるガイドブックでも常に高い評価を受けている生産者です。 畑は、 サヴィニー・レ・ボーヌ と、 ボーヌ・プルミエ・クリュ に合計8haを所有しています。
 『 サヴィニー・レ・ボーヌ ラ・バタイエール・オー・ヴェルジュレス 』 は、アルベール・モロだけが持つモノポール(単独所有畑)です。
 「ぶどうの品質が、すべてを決める」
 という考えの彼は、醸造よりも栽培を重視し、葡萄本来の味わいを最大限に表現するため清澄・フィルター処理は、行いません。

 「ブルゴーニュ一帯の一流のワインが、あまりに高価なことにショックを受けているブルゴーニュの熱烈なファンや初心者は、この生産者のワインを探すべきである。 それらは、とても美味しくてしなやかなワインだが、構成がしっかりしていて力強い。ピノ・ノワールという葡萄やそれぞれのテロワールのエレガントな特徴を表現していて、しかも素晴らしいお値打ち品である!
 私が最近味わった 二つの極上 1983年もの( ボーヌ・ブレッサンド と ボーヌ・サンヴィーニュ )が、証明したように、これらのワインは、若いうちでも飲めるが、かなりうまく熟成もする。
 ベスト・ワイン: ボーヌ・ブレッサンド 、 ボーヌ・レ・サン・ヴィーニュ 、 ボーヌ・レ・トゥーロン 、 ボーヌ・レ・トゥーサン 、 サヴィニー・ヴェルジュレス クロ・ラ・バタイエール 」
 ── ロバート・パーカーJr.著 『ワイン・バイヤーズ・ガイド』 講談社 引用 ──

 『ワイナート』 36号の表紙を飾り、巻頭カラーでは、
 「今になって分かり、今だからこそ知るべき、ボーヌワインの枯淡の調和」
 「ボーヌほど円満な味わいのブルゴーニュはない。日照に優れ、温暖なミクロクリマを持つボーヌ。 畑の位置する3つの丘は、威圧も脅迫もせず、なだらかな斜度を保ってゆったりと広がり、太陽に照らされた葡萄は、欲望も恨みも持たず、心地よく腕を伸ばす。見て心和らぎ、飲んでさらに安らぐ、ポジティブな癒しのワイン、ボーヌ。」
 「1990年ヴィンテージを初めて飲んでから、好きなワインとして、アルベール・モロー の名を挙げ、同意してくれる人は、ひとりもいなかった。しかし、私は、嘘はつけない。あまりに素直に、あまりに切なく、心に染みてくるそのワインに対して、嘘などつけるはずもない。」
 ── 『 ワイナート 』 36号より抜粋 ──

 今さら、言うのも何ですが、あるホテルのワインバーでおかわりまでして美味しくいただいたのが、アルベール・モローの確か、1993年以前のボーヌ (サン・ヴィーニュ or トゥーロン or ブレッサンド) でした。 とっても郷愁を誘う枯れた旨味、魚の出汁のような旨さと、葡萄本来の果実味が、一体となって森や土や野の花々を思い出すような風味、 ── この価格帯の古酒ブルゴーニュワインでは、おそらく他にないでしょう。 ブルゴーニュ古酒の旨い安いワインを1本選ぶとしたら、間違いなく、アルベール・モローが、まず、No.1でしょう。
Wine Beer ワインビール比較試飲評価&Newsより)





ワインピークスより購入。3980円。

抜栓日:2013年8月21日
コルク:CAVE瓶詰め、Vintageが刻印されていました。
液漏れ:半分くらいまで染み。液漏れなし。
グラス:リーデル・ブルゴーニュタイプを使用。
 
13度でグラスに注ぐ。そのまま少し放置。
色:薄めのガーネット。なかなかきれいな色合い。
エッジ:若干薄い程度、けっこう色合い残っています。
脚:そんなにたら~っとは垂れてきません。
 
香り:透明感のあるオレンジ色の花の香り。トマトのコンポートの香り。紅茶の香り。娘さんは「デミグラスソースの匂いがする。これとご飯で合いそう」と言っていました。スワリングで出汁系、昆布系の香りがしてきます。あと、シナモンの香りも感じます。
  
タンニン:思いのほか、タンニンが力強く、まだ歯茎にもしっかりと残ります。ちょっとざらつく感じ。
 
味わい:結構酸が前面に出てきます。そして、出汁のニュアンス。あまり果実は感じません。思いのほか、中間層が抜けているような味わい。サガクラッシックと合わせて飲んでみましたが、こうすると酸はすっとナリを潜め、紅茶のような甘味を感じます。ミネラル感はそこそこ。イメージとしては東南アジア系のニュアンスを感じます(どんなやねん)。