狐の くすね火
今際の くすね火
消される 残り火
悦ぶ鬼火
三々九度の裏の裏
毒撒く後家の変化
隠しきれた角隠し
化けおおせた女狐
鬼神 怨霊累々と
代行する火消しの業
亡びの旧家
病みゆく血
散りゆく無駄花
最後の結実
それは 今際の詩人
今際の くすね火
消される 残り火
悦ぶ鬼火
三々九度の裏の裏
毒撒く後家の変化
隠しきれた角隠し
化けおおせた女狐
鬼神 怨霊累々と
代行する火消しの業
亡びの旧家
病みゆく血
散りゆく無駄花
最後の結実
それは 今際の詩人
走馬灯はまわる
あの日まで まわる
回転木馬もまわる
そう あの日まで
まわり疲れた蜉蝣
淋しそうに消える
まわるまわる
一人芝居の道化はまわる
まわるまわる
倒れるすべ知らず
まわるまわる
最後の言葉も言えず
最後まで黙しつつ
笑うすべも知らず
ただ まわる
眠れぬ夜
呵責 我を包む
業ゆえに包む
いわんや 呪縛
偽善に隠された狂気
醜き相剋
避けえぬ一戦
修羅なる業
慄なる病
寂寥の焼け野原
・・・・何故に
空漠たる過去
埋めるに助けいる
怨霊の助けいる
ああ この代償よ