パソコン美人におんぶにだっこ

パソコン相撲 入門

一、アネクドート (自作詩)

2020-09-25 08:40:08 | パソコン相撲
彼は、生まれようとして、生まれた。
彼は、現象を得るために、個体を欲した。
彼は、意志のために、現象と時間を必要とした。
彼は、現象としての幻影に安堵した。
彼は、現象の擬態を皮肉った。
彼は、仮構ゆえに虚構に浸った。
彼は、魂の普遍を納得した。
彼は、一切の虚構を愛した。
彼は、現象界の刹那を称えた。

彼は、その、いじらしさに、涙、した。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

うつろい (自作詩)

2020-09-25 08:24:12 | パソコン相撲
過ぎし日
いと哀れむ
忘却の海

過ぎし夢
拙きもの
果敢なき露

過ぎし女
刹那な光
空漠な闇

過ぎし翳
血糊の重さ
必然の業

過ぎゆくもの
安逸の 日々
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

猫と即興 (自作詩)

2020-09-24 15:11:51 | パソコン相撲
ひねもすのたり秋の宵
聞こえてくる ボヘミアンのアネクドート
珍奇 諧謔引き連れて
・・・・それそれ フーガ
    いけいけ バラライカ

猫と炬燵との三拍子
懶惰の達磨
倒れもしまい

雨とバッハのコンチェルト
猫の加勢
けだし 不協和音

その猫 ミケ猫
年のころ 二十歳
こましゃくれた おぼこ猫
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

空の国 (自作詩)

2020-09-24 10:08:17 | パソコン相撲
天使 空を駆け
まばゆき黄金のもと
我を忘れ果て
清涼な 甘美な まなこ輝く

果てしなき踊りの輪
時と空間は消え
淡いリズムの一時や
・・・・悦ばぬ輩はいずこ

バッカスよ去れ
ミューズよ出でしこい
お前の蒼き頬に
紅を授けたもうや
燃えいでる抱擁を

踊り踊る輪のなか
ミューズはいずこ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

安曇野 (自作詩)

2020-09-24 08:08:56 | パソコン相撲
少なくとも秋
木々は冬じたくを急ぎます

初霜 初氷 初雪
赤子の夜泣きが聞こえます

安曇野に雪が降る
遠い彼方で声がする
安曇野は雪のなか
誰呼ぶ声か わからない

一つの観念に命を 拙い夢
即興詩人は去って行きます
雪降る彼方へ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

呪われし人 (自作詩)

2020-09-24 07:56:47 | パソコン相撲
急峻な頂きに立つ厭人
後なき崖に追われども
上向き一歩踏めたれば
救われるだろう 永久に

赤貧 胸中を蝕む
阿鼻への誘惑強し
陶酔の泉への罠
この 必然よ

病理ゆえの虚構
観念地獄の舞台裏
奈落の底で待つは怨霊
忘れえぬ藪睨み

これが業とは
亡びの宿命とは露知らず
無邪気に 無邪気に
赤子は笑う
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

火宅 (自作詩)

2020-09-22 14:39:25 | パソコン相撲
狐の くすね火
今際の くすね火
消される 残り火
悦ぶ鬼火

三々九度の裏の裏
毒撒く後家の変化
隠しきれた角隠し
化けおおせた女狐
鬼神 怨霊累々と
代行する火消しの業

亡びの旧家
病みゆく血
散りゆく無駄花
最後の結実
それは 今際の詩人
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

選民 (自作詩)

2020-09-22 14:25:55 | パソコン相撲
選ばれた人間
許された人間
滅びゆく人間
待ちゆくは 煩悶

津軽の一兵卒
ロシアンリズムにかぶれる
プーシキン チェーホフみな毒
ドストは元凶
哀れ頽廃

信ずるもの 炎の作る幻影
病みゆくもの 炎を求める習性
残りゆくもの 退嬰的ロマンス
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

回り燈篭 (自作詩)

2020-09-22 14:14:05 | パソコン相撲
走馬灯はまわる
あの日まで まわる
回転木馬もまわる
そう あの日まで
まわり疲れた蜉蝣
淋しそうに笑う

まわるまわる
一人芝居の道化はまわる

まわるまわる
倒れるすべも知らず

まわるまわる
最後の言葉も言えず

最後まで黙しつつ
笑うすべ知らず
ただ まわる
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

業 (自作詩)

2020-09-22 14:01:31 | パソコン相撲
眠れぬ夜
呵責 我を包む
業ゆえに包む
いわんや 呪縛を

偽善に隠された狂気
醜き相剋
避けえぬ一戦
修羅なる業
慄なる病
寂寥の焼け野原
・・・・何故に

空漠たる過去
埋めるに助けいる
怨霊の助けいる
ああ この代償よ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ケ・セラ・セラ(自作詩)

2020-09-20 16:30:59 | パソコン相撲
籠城す 懶惰の蓑虫
ひねもすのたり 秋の宵

ふられ上手 ばか上手
文学かぶれの お慰め

空も愛せまい
闇も愛せまい
いわんや 人を
無頼派くずれの成れの果て

誰かに似てるって
えっ 中也に
誰が まさか いや ただ
・・・・笑ったね そうそう
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

一断片(自作詩)

2020-09-20 16:22:15 | パソコン相撲
苦悩少なきゆえ
苦悩を求める奴
それは 無頼派

ソーニャは思った
私しかいない
私でなければいけない

小林を見よ
小林を知れ
ドスト氏が解けそうだ

三島は太宰を嫌った
似てる所があって嫌った
故に そうなった

懶惰は懶惰
この 法悦よ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

雪・・・・ (自作詩)

2020-09-20 16:11:08 | パソコン相撲
雪の音
・・・・帰ろうという
    帰らないという 
    帰れないという

ぼた雪 しとしと
泣いている

七つの時
山から鬼来た
血見た
亡びの病見た
目つぶれた

空のような棺桶
捨てられた果敢なさ
雪降る野辺送り
ぼた雪 ふるふる
泣いている
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

十九のうちに(自作詩)

2020-09-20 16:00:26 | パソコン相撲
十九の春
恵美は女になっていた
あの頃の恵美はいない

昔の日の憧憬 露と消え
流し目の少女 包む影もなし
笑いあったあの頃 時は流れ過ぎ
思い出そうとしても 笑い顔がない

なれぬ化粧をする いじらしさ
その戸惑いに あの日を見
その戸惑いに せめてもの 慰め を
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大地の響き (自作詩)

2020-09-20 11:29:38 | パソコン相撲
果てしなき地平線
大河レナの流れ
明かり灯る 凍る街
響くバラライカ

別れの無情
永久の別離
ナターシャの涙
響けバラライカ

響けバラライカ 魂の叫びを
響けバラライカ 氷とけるまで
響けバラライカ 出会いの日まで
響けバラライカ 恩讐の彼方へ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする