京都国立博物館で開催中の「国宝展」で見たもの・感じたことのメモ。
(※訪れたのはⅡ期の中盤なので、現在は展示されていないものばかりです…)
◇聾瞽指帰(ろうこしいき)
空海の書。「楷行書」という書式らしい。画数の少ないシンプルな文字ほどバランスの良さにしみじみ見惚れる。
流れと勢いと折り目正しさが共存する、見ていて気持ちの良い書跡だった。
◇深鉢形土器(火焔型土器・かえんがたどき)
大きくて伸びやかで迫力ある縄文土器。
◇雪舟の絵(慧可断臂図・えかだんぴず、破墨山水図・はぼくさんすいず、天橋立図・あまのはしだてず)
事前に読んだ山口晃の「ヘンな日本美術史」が役に立った。
慧可断臂図を見たのは3回目だけど、毎回「いい絵だなぁ」というよりは「おもしろい(=変な)絵だなー」という感想。
破墨山水図は「背骨だけの絵」という山口晃の言葉に深く納得。
◇風俗図屏風(彦根屏風)
人物の着物の柄ひとつひとつが細かくて面白くて、時間をかけて見た絵。
背景の金箔?の光沢を含め、印刷物では良さが伝わらない絵だと思った。
絵の中に描かれた山水画の描写も見事。
◇飛青磁花入(とびせいじはないれ)
大阪市立東洋陶磁美術館が所蔵する焼きもの。
今まで何度か見てるけど、形そのもの(特に下方の「張り」のライン)が強く印象に残ったのは今回が初めて。
360度どの角度からも見られる展示のおかげかも。
◇大日如来坐像
大きいのに間近で見ても圧迫感がない。穏やかな気持ちでずっと見ていられる。
9月に青森県立美術館で見た「あおもり犬」を思い出した。
◇青磁鳳凰耳花入 銘 万声
調和がとれて、折り目正しくて、美しくて、でもそれだけじゃない。
清冽な中に1%の妖気を宿したような焼きもの。
ブレンデルの弾くピアノと同じような印象を受けた。
和泉市の久保惣記念美術館が所蔵するこの花入、いつか見に行けたらと思っていたので、国宝展で見られると知ったときは嬉しかった。
実物に対峙した瞬間、後頭部の毛穴がサーッと開くのがわかった。(数年に1回ぐらい、凄い演奏や作品に接したときに身体が反応することがある。脳より先に体が「タダモノではない」感覚を察知するのが我ながら面白い)
◇曜変天目
大徳寺龍光院の所有する曜変天目はめったに公開されることがないらしく、一生のうちに見られる機会があるんだろうか(公開されたとしても京都まで行かなきゃだし)と半ばあきらめかけていた。
今回、国宝展のためにわざわざ京都まで足を運んだのは、この曜変天目が展示されることを知ったから。
国宝に指定されている3つの曜変天目の中でこれがいちばん穏やか(つまり地味)だと何かで読んだけど、そんなこと全然なかった。うつわの内側の底に煌めく鮮烈なブルー(と一言でいえないようなブルーやグリーン)が衝撃的で、「何か凄いものを見てしまった・・・!!」と変に高揚した精神状態で美術館を後にした。
(※訪れたのはⅡ期の中盤なので、現在は展示されていないものばかりです…)
◇聾瞽指帰(ろうこしいき)
空海の書。「楷行書」という書式らしい。画数の少ないシンプルな文字ほどバランスの良さにしみじみ見惚れる。
流れと勢いと折り目正しさが共存する、見ていて気持ちの良い書跡だった。
◇深鉢形土器(火焔型土器・かえんがたどき)
大きくて伸びやかで迫力ある縄文土器。
◇雪舟の絵(慧可断臂図・えかだんぴず、破墨山水図・はぼくさんすいず、天橋立図・あまのはしだてず)
事前に読んだ山口晃の「ヘンな日本美術史」が役に立った。
慧可断臂図を見たのは3回目だけど、毎回「いい絵だなぁ」というよりは「おもしろい(=変な)絵だなー」という感想。
破墨山水図は「背骨だけの絵」という山口晃の言葉に深く納得。
◇風俗図屏風(彦根屏風)
人物の着物の柄ひとつひとつが細かくて面白くて、時間をかけて見た絵。
背景の金箔?の光沢を含め、印刷物では良さが伝わらない絵だと思った。
絵の中に描かれた山水画の描写も見事。
◇飛青磁花入(とびせいじはないれ)
大阪市立東洋陶磁美術館が所蔵する焼きもの。
今まで何度か見てるけど、形そのもの(特に下方の「張り」のライン)が強く印象に残ったのは今回が初めて。
360度どの角度からも見られる展示のおかげかも。
◇大日如来坐像
大きいのに間近で見ても圧迫感がない。穏やかな気持ちでずっと見ていられる。
9月に青森県立美術館で見た「あおもり犬」を思い出した。
◇青磁鳳凰耳花入 銘 万声
調和がとれて、折り目正しくて、美しくて、でもそれだけじゃない。
清冽な中に1%の妖気を宿したような焼きもの。
ブレンデルの弾くピアノと同じような印象を受けた。
和泉市の久保惣記念美術館が所蔵するこの花入、いつか見に行けたらと思っていたので、国宝展で見られると知ったときは嬉しかった。
実物に対峙した瞬間、後頭部の毛穴がサーッと開くのがわかった。(数年に1回ぐらい、凄い演奏や作品に接したときに身体が反応することがある。脳より先に体が「タダモノではない」感覚を察知するのが我ながら面白い)
◇曜変天目
大徳寺龍光院の所有する曜変天目はめったに公開されることがないらしく、一生のうちに見られる機会があるんだろうか(公開されたとしても京都まで行かなきゃだし)と半ばあきらめかけていた。
今回、国宝展のためにわざわざ京都まで足を運んだのは、この曜変天目が展示されることを知ったから。
国宝に指定されている3つの曜変天目の中でこれがいちばん穏やか(つまり地味)だと何かで読んだけど、そんなこと全然なかった。うつわの内側の底に煌めく鮮烈なブルー(と一言でいえないようなブルーやグリーン)が衝撃的で、「何か凄いものを見てしまった・・・!!」と変に高揚した精神状態で美術館を後にした。
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