団体日帰り旅行で琵琶湖「かばた」をめぐる旅に行ってきました。
滋賀県高島市新旭町針江地区はきれいな水が豊富に湧き出ていて、「川端(かばた)」という水の湧き出る所が家庭の敷地内にあり、そこで水を汲んだり洗い物をして生活用水に使っていることで知られています。
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針江大川。
集落の中に張り巡らされている川は水がきれいで、梅花藻がたくさん生えています。
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針江公民館の横に見学の受付があり、ここで申し込んで必ず案内のガイドさんと一緒に見てまわることになっています。観光地ではなく、住人が住んでいる街なので、個人で勝手に見てまわることはできません。
たくさん参加の団体で予約してあったので、ガイドさんもたくさん待っていてくれて、15人位ずつで歩いてまわりました。
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ガイドさんは住民ボランティアの方で、詳しく熱心に説明してくださいました。
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住居とは別棟になっている「かばた」は庭に屋根をかけた小屋の中にあります。水は少し掘ると自然に湧き出てきたり、ポンプで汲み上げたりして出てきて、敷地の外の水路に流れ出ていきます。年中水温が一定なので、夏は涼しく、冬は暖かく使うことができます。
参加者はみんな紙コップを持ち歩いてどこの「かばた」でも水を汲んで飲むことができます。味は「かばた」によって少しずつ違っているそうです。
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どの「かばた」にも鯉が住んでいて、食器を洗った時に流される食べかす等をお掃除してくれます。
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集落の中の道はとても静かで、昔懐かしい村の風景です。
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家の壁や塀は、腐らないように杉の木を焼いたものが多く使われていました。
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あちこちに水がこんこんと湧き出ています。
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住居と棟続きになっている「かばた」は曹洞宗正伝寺で見せてもらいました。
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正伝寺境内の亀ヶ池も水が湧き出てたまったものです。
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上原豆腐店では手作りの豆腐が「かばた」に浮かべて売られていました。
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通りがかりの人が誰でも水が飲めるように家の外側に作られた「かばた」。
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最近はハクビシンやイタチが出没して鯉を獲るようになったので、「かばた」の上にネットを張っている所もあります。
針江・霜降のこの地域にこのように湧き水が多いのは、比良山系の雪溶け水が湧き出し、しかもその先の琵琶湖に遮られて留まってここに湧き出てくるのだそうです。この地域の人達は水道水よりも上質の湧水を飲み水や風呂、洗濯に使い、庭の打ち水や洗車などには水道水を使っているのだそうです。
集落内の水路・川は生活排水で汚れていたこともありますが、下水の整備と水路の掃除など住民の努力で年々きれいになり、2008年に「平成の名水百選」、2010年に「重要文化的景観」に選定されています。少々不便なことがあっても、きれいな湧き水を使うエコな生活を守り続けているのです。