札幌市中心部にあるもう一つの重要文化財、北海道庁旧本庁舎(赤れんが庁舎)を見に行きました。
札幌市中央区北1条西2丁目、時計台から歩いて12分の所にあります。

都会の町中に突然森が現われたと思ったら、そこが道庁の前庭でした。大きな池もあり、様々な植物が植えられ、環境緑地保護地区に指定されています。

森を抜けると堂々とした赤れんがの建物が現われました。
西洋のお城のようです。
1888(明治21)年築、設計は平井晴二郎を主任とした道庁の技師が担当し、アメリカ風ネオ・バロック様式のれんが造りで、建築資材のれんが、硬石、木材などの多くは道産品が使われています。

正面入口のある東面。

南面。
換気塔や避雷針も装飾的に作られています。屋根は粘板岩の天然スレート葺きです。

西面。
2基の煙突が伸びてアクセントになっています。

北面。どこから見ても立派なお城です。

正面入口から見た横の張り出し部分。
石造の半地下の上にレンガの2階建て部分がのっています。

玄関を入ると左右に向かう廊下と、正面には豪華な階段ホールがあります。
階段の手前は三連アーチになっていて、鉄柱上部には彫塑、階段側面にロゼッタ模様が彫られ、手のこんだ装飾が施されています。

階段の上段部分は左右に分かれて二階に続いています。

二階の廊下。左右にたくさんの部屋があり、廊下には北海道出身の画家に委嘱して描かれた開拓に関する絵画が飾られています。

旧北海道長官・知事室。
他の部屋とは違って、窓回りや建具、出入り口枠が手のこんだ彫刻の装飾で飾られ、高級な材料が使われています。

知事室の扉。

天井の装飾。
北海道にすごい庁舎が建てられていたのですね。
北海道開拓のシンボルとして力を入れて建てられたのでしょう。
現在、建物内には北海道立文書館、北海道開拓記念館、樺太関係資料館、赤れんが北方領土館、国際交流・道産品展示室、観光情報コーナー、販売コーナーがあり、北海道のことがよくわかる施設になっています。しかも、入場無料です。
開館時間:8:45~18:00
休館:年末年始

1960年代から使われている現在の北海道本庁舎。

北海道議会の建物。
どちらも旧庁舎のすぐ横にあります。
庁舎内も綺麗に保存されているのですね。
年末年始以外内部も見られて、しかも無料で赤いじゅうたんでゴージャスな気分で見学できます。今度行かれた時は是非どうぞ。