これも設計は片山東熊で、珍しい木造建築で、明治38年築、国の登録有形文化財。
<自然の産物がいかに役立つか〉をテーマとする「日本最古の産業博物館」で、当時の農業の名は、農・林・水産・鉱業のすべてを包括したもので、明治時代の殖産興業をめざした様々な物が展示されていて、今では懐かしいものもたくさんありました。
建物の内部は天井板なしの吹き抜けで大きな梁の木組みが顕わになっている日本の伝統的手法で作られていましたが、細部の木の彫刻に西洋的なものも加味されているようでした。
その前にある神宮美術館は、1993(平成5)年に建てられ、遷宮が行われる20年ごとにその時代を代表する芸術家から奉納された絵画、書、彫刻、陶芸、染色などの作品を収蔵していく予定だそうです。が、中には入らずパス。
神宮徴古館前のバス停近くにあった門は何と、神宮文庫への門。
おおっ!これが名にし聞く神宮文庫への入り口なのですね。
この門は江戸時代に活躍した御師福島御塩焼大夫(おんし・ふくしまみさきだゆう)の屋敷のケヤキ造門(1780(安永9年)建設)を、昭和10年に移築したものです。伊勢市の文化財に指定され、「神宮文庫の黒門」の名で親しまれています。