夢から慈しみの世界へ

神と自然と人間の共生
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柿に魅せられて

2015年11月02日 22時48分36秒 | 日本の食文化
柿に魅せられて





木枯らしが吹く季節になり、ふる里の福岡産、甘柿が並んでいました。毎年この季節になりますと不思議にも柿に惹かれます。父が大好きであったことも関係しているのかなと思います。父は博多出身の日本料理の調理師でした。
今は王位を譲られたオランダのベアトリック王女が国賓として長崎花月で食事を為された時、父が調理長をしていました。その父が柿の味を出すのが一番難しいと言っていました。柿を使っての料理の事と思いますが、その当時はよく意味が解りませんでした。日本料理の事をよく教えて頂きました。茶懐石料理、精進料理、スッポン、どじょう等の川魚料理、
神社料理の約束事、ニワトリのように葉菜等は生で食さない事、必ず火を通す事、例えばキュウリを塩揉みして沸騰した
湯に落とし、直ぐ冷水浸し、美しい緑色を無くさない事、清らかな水で野菜の灰汁を抜く事、素材の色を失わないように調理する事、舌の味より、舌では味わえない、柚子、松茸等の、季節感溢れた香りを食べて頂く事、原色を避け、
日本独特の中間色の控えめな色合いを出し、日本画のように絵心を大切にして、『心』『目』で感じる豊かな色彩を優先して調理して、盛り付けをする事、入れ歯で硬いものが食べられ時にはその人が食べられるよう思いやり、工夫をする事、
最も大切な事は日本の四季の移り変わりを予感させ、同じ食材でも旬の時と出盛りの時、出終い(名残り)の時の視点を
見分けて料理をする事、甘いものは甘く、酸っぱいものは酸っぱく、メリハリの利いた味付けをして、一品、一品の個性も大切にしながらも全体の献立の流れを意識して料理をする事、部分よりも全体の調和がより大切である。
山で採れたもの、里で採れたもの、海で採れたものの出会いを大切にして、三品、五品等、奇数で一皿に盛り付ける事、皿に盛る時も、毎員電車のように盛るのでなく、皿の空間を大切にする事、大自然の様に山の如く高く、川のように流れ、海のようにおおらかに盛り付ける事、包丁の先一寸を良く研ぐ事、切るのか、千切るのか解らないような包丁の切れあじでは、如何にもならない。魚、野菜等を切るときは息を止め一太刀で切る事、また切った後、艶がでないといけない、煮るときはご飯を炊くとき同じであり、火加減が最も重要である。揚げ物の油を焦がさないように揚げる事、揚げた後の油を綿で漉して油のいのちを大切する事、ネギの穂先を捨てないで全ての素材を使い切る、道具をよく磨く事等、数え切れない程、沢山の事を教わりました。
有り難いことでした。
柿の思いでは父の思い出であり、また姉の思い出にもつながっているようでもあります。
若い時は舞妓さんで賑あう京都の祇園で働き、父には心配をかけましたが今は総合病院で畑違いの仕事をしています。
父も姉も草葉の陰で読んでいるのではないかと思えます。









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11月1日(日)のつぶやき

2015年11月02日 05時06分14秒 | コラム・人文

早朝五時の幽の幽玄なる瞑想・・・神想観 人間神の子の自覚、自己解放、四無量心への道と世界平和の祈り goo.gl/3TFnCr