joy - a day of my life -

日々の体験や思ったことを綴ります(by 涼風)。

終わりへと

2004年12月26日 | reflexion
年末がどんどん押し迫ってきました。数日前に風邪を引いて以来、風邪は治ったけれども、疲労感はまだ残っています。英語の勉強をしようとしても、なんだかつらくてすぐ本を閉じてしまいます。さっきも、ぼーっと『冬のソナタ』を見ていました。

これまでチラッとしか見たことなかったけれど、このドラマはわりとおもしろいですね。とくにサンヒョクの嫉妬深さ、チェリンのわがまま、ミニョンの独立独歩の感じなんかはリアリティがあって、人物描写がとても丁寧ですね。他の脇役も、それぞれ独自の性格をうまく表現されている。そのなかで一番人間らしくないのはユジンだけど、まあ、優等生的な役なのでしょうがないでしょう。

このドラマはたんなるメロドラマではないような気がする。こういう人物描写がとても丁寧だから、見ていて共感した人が多かったんじゃないだろうか。筋自体は一昔前の少女マンガみたいでも、それぞれの役のそのときの葛藤が的確に描写されています。

だから、新しさはなくても見る人をとらえるのだと思うし、言い換えれば、そういった丁寧な性格や感情の描写が多くの日本のドラマには欠けていたのかもしれない。


そうやってぼーっとテレビを見てました。



わたし自身は、この季節は気分的にどんどん暗くなっていくようです。外もすぐに暗くなるし、「年末」というのは終末観を漂わせるからでしょう。あと、この時期にとくに友達と会うということもしないので、ひとりでいることが多いです。

ひょっとしたら、胸の中の傷がどっと押し寄せる時期なのかもしれませんね。この時期は。ヒーリングを学んだ今ではそう思います。「寒さ」というだけでは2月や3月のほうがよっぽど寒い。だけど、12月の終わりというのは一つの世界の終わりをあらわしているみたいで、その「世界の終わり」に対して自分自身が罪悪感を感じているのかもしれません。「世界が終わる」ことと、自分が悪いことをしたということが、結びついているように感じているのかも。いずれにしても、悪魔がこの世界を覆っているようだと言えるかも。

中学2年生の夏に、野球部の部活で同級生に怪我をさせてしまったことがあります。その後、私も親もその子とその家庭に謝り、その子も結果的には身体が改善してよくなり、一件落着しました。相手の親御さんも優しい人たちで、逆に僕に心配してくれたりしました。

しかし、その年の12月の終わりに突如恐怖に襲われました。ひょっとしたら、自分がしたことが原因で、彼は完治しておらず、死んでしまうんじゃないか、と。その冬休み中はずっとその恐怖を感じていました。今から思えば、その恐怖も、年末の「世界の終わり」という感覚と関係していたのかもしれません。


そのころとはちがい、今の私であれば、恐怖への対処の仕方がうまくなっているでしょう。もしなんらかの恐怖がやってきたとき、その恐怖をすべて感じつくしてしまいたいと思います。


涼風



みたくないもの 「地球大進化 46億年・人類への旅 そして未来へ」

2004年12月26日 | テレビ
今晩(25日夜)のNHKで、地球の変化と人間の祖先の進化をあつかった「地球大進化 46億年・人類への旅 そして未来へ」を見ました。たぶん、先日放送していたものの再放送ですね。でも、こういうネイチャーものは、年末年始の定番だけど、思わず見てしまいます。

面白かったのは、人類の祖先が進化したのは、それが他の動物に比べ弱者だったから、というもの。詳しい説明は省きますが、現在の人類につながる昔の動物たちは、つねに他の動物や自然の脅威にさらされてきたそうです。しかしそれゆえ生き残るために、それぞれの時代でその祖先たちは、自らの形態を変化させてゆき、海から地上へと生息場所を変え、地上でも手や足を発達させ、最後に言葉を手に入れました。

弱かったからこそ生き残った、というのは面白い事実です。動物(人)は、追い込まれなければ変化しないということでしょうか。

パウロ・コエーリョの『第五の山』で、神がこう叫んでいました、「悩める者に栄光あれ」と。傲慢になった人間は、そこで成長を止めるという意味でした。

傲慢であるということは、幸せではないということです。それは複雑な不幸です。自分の中に悩みや傷がありながら、意識ではその傷に気づけないからです。たとえ気づきたくても。

わたしたちはじぶんの傲慢さに気づけない。あるいは気づきたくない。なら、どうすればいいのでしょう。

わたしが思いつくのは、自分の周囲の傲慢に見える他人に感謝すること。その人は、私たちの中の傲慢さを体現してくれているのですから。だから、その人の傲慢な態度を見て怒るのではなく、その人の傲慢な態度で傷ついてしまう自分の痛みにちゃんと直面していくことだと思います。そうすることで、わたしたちは自分の傲慢さの裏にある弱い部分に気づくことができるのでしょう。


番組では、地球上で栄えた生物は例外なく死滅したことを強調していました。わたしたちはどこまで自分の傲慢さに気づいていけるでしょうか。


涼風