joy - a day of my life -

日々の体験や思ったことを綴ります(by 涼風)。

「原田知世ライブ ”music & me"」

2008年06月27日 | Music
先日、NHKで「原田知世ライブ ”music & me"」が放映されました。


原田知世さんのライブです。


これが最高なんだな。


僕は原田知世ファンを自称しているけど、ここ2枚のアルバムは実は買っていなかった。


それまでのアルバムが十分素晴らしいから、もういいと思ったのかもしれない。


でも、このライブを観て、やっぱりCDを買わなくては、と思った。


これは、去年出たアルバム“music & me”を中心として構成されたライブです。


その“music & me”は原田知世さんのデビュー25周年を記念して作られたもの。でも、もちろんベストアルバムではない。実にたくさんのゲストが参加して作られています。


3000円を使わなきゃね。

“Just A Girl” Bonnie Pink

2008年05月24日 | Music
以前、このブログのコメント欄で、わたしの写真に対して

「涙が出てきそうになる」

と言ってくれた人がいました。


わたしはボニー・ピンクのファンです。映画“Lie Lie Lie”で彼女の歌を知ってからです。

ただ、“Let go”が出た頃からずっと聴かなくなっていました。それは私が日本を離れて聞く機会がなかったこともあるし、気持ちが離れたこともあります。どこか彼女の音楽が重過ぎるようにも感じたのです。

それが、去年ぐらいから、“Even So”“Golden Tears”“Reminescence”といったアルバムを聴いて、もう一度彼女の音楽にはまり始めました。

そして、また最近“Just A Girl”を聴いたのだけど、これもすごくいい。

本当に涙が出てきそうになる。

The Family

2008年05月17日 | Music
1985年、The Familyというグループが、そのバンド名をタイトルにしたアルバムでアメリカでデビューしました。

これは普通のバンドとはちょっと違うバンドでした。

何が違うかというと、このバンドはあのプリンスの完全な支配下におかれていたバンドだということです。

当時のプリンスは才能の絶頂期にあったので、創造性を自分のオリジナル・アルバムで表現するだけでは飽き足らず、自分で、メンバーをチョイスしていくつものバンドを作り、それらに自分の楽曲を演奏させていたのです。

このFamilyもそのバンドのひとつで、すべての曲がプリンスによって作られ、録音もプリンスの指示の下でなされたそうです。

これだけ一人の独裁者によって支配されたグループが作る音楽がよいものになるのだろうか?という疑問も出てきます。

実際、プリンスの完全な独裁下で作られたバンドのアルバムには、どこか息苦しさが漂っており、つまらなく感じる部分もあります。

このfamilyも、クオリティはともかく、デビュー・アルバムの生き生きした感じはありません。

しかしそれでも、このアルバムはその楽曲のよさと演奏の素晴らしさによって、なかなか印象深いものに仕上がっています。

この中にはのちにシンニード・オコーナーによってカバーされヒットした“Nothing compares to you”も含まれているのですが、個人的にはこのオリジナルのほうが好きだ。

ヴォーカルのポール・ピーターソンの声は驚くほどプリンスにそっくりなのですが、とても上手いし、アカペラに近い“Nothing compares to you”でも、楽曲のよさに声がぜんぜん負けていない。

他にも小気味よいファンク・サウンドがぎっしり詰まっています。

これはもう日本では発売されていないのか?僕もレコード(!)でもっているが、CDはもってない。

なるべく多くの人に聞いてみてもらいたいアルバムなのだが。

なんでこのバンドのことを思い出したかと言うと、Youtubeでこのバンドの懐かしのビデオクリップを見つけたからなのだ。


で、驚きなのは、プリンスの指示で作られた20年以上も前のグループなのに、今になって本人たちが再結成したこと。

プリンスという独裁者の下にいたけれど、実は本人たちは殿下の意図を超えて音楽をする喜びを感じていたのかもしれない。

『フィガロの結婚 ザルツブルグ音楽祭』

2007年10月09日 | Music
昨日の晩、おそらく1時間ほどですが、初めてオペラを見入ってしまいした。NHKで放送されていた、『フィガロの結婚』。

わたしはオペラのことは全く知らない人間で、今まで興味もなかったのですが、昨日生まれて初めて「いいなぁ」と思いました。

モーツァルトだったので分かりやすかったのでしょうか。

こちらの先入観で、オペラ歌手というのはみんなお腹が出ている太った人たちと思い込んでいたのですが、全然そんなことはないんですね。みんな痩せている歌手ばかりでした。

キスシーンも(たくさん)あるし、しょっちゅう抱擁しているし、軽い踊りもあるし、思っていたよりもずっと面白そうですね、オペラって。

NHKではしょっちゅうオペラは放映しているので、また観てみたいと思います。

ニック・ドレイク

2007年08月01日 | Music
ニック・ドレイクというシンガー&ソングライターを知っていますか?

1970年代にイギリスで活躍したアーティストだそうです。

だそうです、と言うのは、私がこの人を知ったのはごくごく最近のことだから。

『終わりで始まりの4日間』という映画を見て、そのサントラに彼の曲が使われていて初めて知りました。

この人は生前はまったく売れなくて、3枚のアルバムを残したのですが、ドラッグ中毒で70年代半ばで亡くなったとのことです。

それが、70年代の終わりぐらいから急に再評価されるようになり、今では多くのミュージシャンから尊敬されています。

私は最近になってその3枚のアルバムを聞いたのですが、どれもとてもとても素晴らしい音楽です。アコースティクギター主体でどれも静かな雰囲気の曲で、メロディがすばらしい。

メロディのすばらしい曲というのは、才能のある音楽家にしか書けません。アレンジは楽器の組み合わせなどで誤魔化すことができても、メロディは誤魔化すことができないからです。

彼の曲は、とても静かで、この世界から50センチほど浮いているような感じです。この世界にあるのだけど、もう一つの世界に足を踏み入れているような。この世界ではないどこかの世界を音楽で見せてくれています。

彼の曲を聴いていると、遠くのほうを見つめている気分になります。

2007年07月14日 | Music
最近、脳の働きに関する科学者たちのエッセイを読んで、人が「わかった!」と思うなどの新しい発想をするのは、既存の事柄の間に新しい連関・秩序を見出すということなのだな、と感じていました。言い換えれば、物事の空白を自分のイメージで補うのが、脳の創造性なのだな、と。

それに関連してふと思ったのは、いい音楽というのは、音と音の間に“間(ま)”があるということ。

アップテンポかミドルテンポかスロー・テンポかに関わらず、いい音楽では、音と音がずっとつながっていることはなくて、“間”があるのではないか、と。

そういう音楽では、一つの瞬間にならされている楽器の数は、それほど多くはないのではないだろうか。

逆に、キーボード、じゃなくてシンセサイザーやコンピュータを多用する音楽というのは、音と音の間をつねに何かの音で埋めてしまっているのではないだろうか。

創造的な音楽というのは、聞き手の創造性を刺激する音楽だということではないだろうか。そして、聞き手の創造性を刺激する音楽というのは、音と音の間に“間”を作って、その間を聞き手の創造性で補うように喚起しているのではないだろうか。

アルバム 『アイム・ウィズ・ステューピッド 』 エイミー・マン

2007年05月06日 | Music

アメリカのシンガー&ソングライターエイミー・マンによる1996年のアルバム『I'm with stupid』を聴きました。

エイミー・マンについては、『マグノリア』のCDを持っていて、これはとくにお気に入りのCDだった。でも、なぜか彼女の別のアルバムを探すということはこれまでしてきませんでした。

それが、最近聞いたボニー・ピンクの“REMINISCENCE” にエイミー・マンの曲That's Just What You Areが入っていて、これもとてもいい曲だったので、そのThat's Just What You Areが入っているアルバム“I'm with stupid”を聴こうと思ったわけです。

この“I'm with stupid”もやっぱり素晴らしかった。彼女のソングライティングの質の高さには驚かされます。どの曲にも安易な派手な展開はなく、一つ一つのメロディ・展開は地味ですが、それら一つ一つの音がつながりによって聴く者に高揚を促すような佳曲ぞろいです。

聴いてよかった。他のアルバムもぜひ聴いてみたい。


“REMINISCENCE” ボニー・ピンク

2007年04月09日 | Music



ボニー・ピンクのアルバム“REMINISCENCE”を聴きました。これは他の人の曲を彼女が歌ったカバー・アルバムです。曲目のオリジナルは、

Perfect [original:Fairground Attraction]
Manic Monday [original:The Bangles]
Got Me A Feeling [original:Misty Oldland]
The Origin of Love [original:Hedwig And The Angry Inch]
Don't Get Me Wrong [original:The Pretenders]
真夏の果実 [original:サザンオールスターズ]
That's Just What You Are [original:Aimee Mann]
Your Eyes [original:山下達郎]
Through The Dark [original:TheSUNDAYS ]

など。有名な曲が多いけど、僕ははじめて聴く曲もありました。でもどれもとてもいい仕上がりです。

印象に残ったのはサザンの真夏の果実。サザンのアルバムは私は初期のものはよく聴いたのですが、最近の出せばミリオンヒットというシングル・アルバムは全然聞いていませんでした。それに、サザンはいいと知っているはずなのに、ここまで国民的バンドになってしまうと、無条件に拒否反応が出てしまうのですよ。宮崎駿のアニメをなかなか観る気になれないように(ハウルもまだ観ていない)。

でも、このテレビでよくサビの部分を聴いた真夏の果実も、ボニー・ピンクのしっとりした歌声と落ち着いたアレンジで聴くと、ホントいい曲だなぁと思います。楽曲そのものの素晴らしさを再確認させてもらった感じです。

他にはプリテンダーズの“Don't Get Me Wrong”。これもオリジナルを知っていたのですが、佳曲という感じで、特別好きな曲ではなかった。それが今回のカバーで聴くと、そのユラユラしたテンポにこちらも身体が揺れるようで、とても楽しい曲になっています。

私が一番気に入っているのは、エイミー・マンをカバーした“That's Just What You Are ”。エイミー・マンについては、アルバム『マグノリア』という傑作アルバムを聴いた事がありますが、“That's Just What You Are ”は今回が初めて。これも一見静かな曲なのだけど。聴いていると元気というか希望の湧いてくるメロディだし、またボニー・ピンクの声がそれにとてもよく合っている。なんだか世界が朝陽で照らされるような雰囲気なのですよ。

あぁ、聴いてよかったぁと思えるアルバムでした。



写真:木瓜の花

“Even So” Bonnie Pink

2007年03月29日 | Music

          公園の木漏れ日



僕はボニー・ピンクの音楽を好きだと自分では思っていたのだけど、“Let go”(2001)以来ずっと彼女の音楽を聴いていなかった。

一つの原因は、その“重さ”に合ったと思う。それまでの彼女の音楽はツボにはまれば最高に興奮するけど、アルバムの途中から重く激しくなりすぎるきらいがあったと思う。よく言えば感情がダイレクトに表れているのだけど、そのガンガンした音と激しいシャウトに聴いていて疲れることがありました。

基本的にはどれも素晴らしい曲ばかりなのに彼女から遠のいてしまったのは、そんなことが積もっていったからだと思う。

久しぶりに彼女の音楽を聴きました。“Even So”(2004)です。“Let go”から“Even So”の間にも二枚ほどアルバムがあるから、どういう変遷を経てきたのか分からないけど、とても軽くってなっている。

歌や楽曲自体は、前から僕の大のお気に入りで、そのクオリティは“Even So”でもしっかり維持されています。でも今回聴いていて思ったのは、アルバム一枚スムーズに通して聴けるということ。以前のアルバムでは途中からとても音が重くなっていたのに。

べつにアップテンポの音楽や明るい音楽が多いわけではありません。にもかかわらず、音から重みが抜けているので、ラクに聴けるのです。

これだけでも、彼女の音楽にじつは大きな変化が起きたのだと思いました。

“SONORITE” 山下達郎

2007年03月07日 | Music

             ピンクのゼラニウムと自転車


山下達郎さんが2005年に発表したアルバム SONORITE を聴きました。

アマゾンで「山下達郎」と検索するとこのアルバムは何と47番目に出てきました。おそらく一番新しいオリジナルアルバムだろうに。このことも、このアルバムがファンの人たちにどう受け止められているかを示しているのかもしれません。

アマゾンのレビューでも賛否両論が分かれているように、このアルバムで達郎さんが挑戦したラップと演歌の二曲は少しアルバム全体から浮いている感じがします。

アマゾンのレビューの中には、「ポケットミュージック(80年代のアルバム)あたりからきつくなった」「For You(かなり初期のアルバム)のような作品はもう望めないのか」といった意見もありました。こういう意見が出てくるのは、私は分かるような気がします。

技巧的には荒削りでも、初期の達郎さんの歌には魂の叫びというか感情的な思い入れがメロディと歌詞に塗り込まれ、それが単なる天才作曲家・歌手という括りから彼を逸脱せしめていたからです。

それが80年代のある時期から、山下さんの音楽は、歌い手のパーソナルな思い入れは薄まり、技術的にとても洗練されたポップミュージックへと変わって行ったというのが私の印象です。

私が山下さんの音楽を聴き始めたのは、すでにその成熟期に入って以降のものです。その私にも、昔からのファンが初期の山下達郎に憧憬をいだく気持ちは分かります。

90年代以降の山下さんの音楽は、技術的には頂点を極め、そのピークをずっと維持しているという印象です。この『SONORITE』も、その流れにあるアルバムです。

ただそれはマンネリでは決してなく、音楽そのものの生き生きした感じは残しながら、ピークを維持しているという印象です。

だから、このアルバムもラップと演歌という毛色の変わった曲は入っていますが、他はいつもの素晴らしい達郎だと思うし、最初は違和感のあったラップと演歌もだんだん馴染んできました。高い完成度の音楽だと思います。

ただ歌詞には少し違和感を感じました。歌詞は10代か20代の男の子が好きな女の子のことを想っている状況を描いているのです。でも結婚もしている人がラブソングを書くなら、それは10代、20代の男の子の歌詞とは違うものになるのが自然じゃないだろうか?と感じてしまうのです。

そういうことについて本人はどこかで語っているのだろうか?

I have never listened to it.

2006年12月07日 | Music

             “Kitano Ijinkan”


わたしはクラシックはモーツァルトとバッハぐらいしか聴かないけど、やっぱりモーツァルトがいい。とても軽くて、こちらの脳のツボをぽんぽん軽く押していくような気がするのです。

以前大学の先生が、その先生もやっぱりモーツァルトが好きで、「モーツァルトは音楽なんだよ、ベートーベンは思想なんだよ」と言っていて、当時私はクラシックを全然聴かなかったけど、そうなのかなぁと想像していました。

ただ、『のだめカンタービレ』を見ていて、ベートーベンの音楽も案外いいのかもしれない、とも思い始めています。全部が全部ああいう聴きやすいものじゃないけれど。

また聴いてみたいと思います。


涼風