joy - a day of my life -

日々の体験や思ったことを綴ります(by 涼風)。

ほっとできる場所

2004年12月23日 | reflexion
おとつい頃から本格的に風邪をひきはじめ、昨日はさらにそれが悪化していました。のどが痛かったり、体温計の温度にびっくりしたり、いつもしていることがまったくできなかったり、です。

わたしは今の生活時間の多くを英語の勉強にあてています。それまで10年間やってきたことをやめ、新しい道を探し始めたけどうまくいかず、もうどうすればいいのかわからなくなったときに、人から薦められたこともあり、英語の勉強を始めました。

それまでは、英語のできる人なんて世の中に多すぎるほどいるし、いまさら自分が少しやっても意味ないし、じぶんが本当にやりたいことは他にあるのだろう、と思っていました。それは、本当にそう思っている部分もあり、だけど同時に、そう言い訳することで英語から逃げていた部分もあるのかもしれません。

でも、これもせっかくの機会だからと思い、生まれて初めて本格的に英語を勉強し始めてみました。

やってみると、これが意外に面白いんですね。英語を音読することでほんとに英語を体験しているような気になったり、CD付きの参考書を丸まるディクテーションして達成感を味わったり、単語の語源を調べることで、意外な単語同士がおなじ語源をもっていることを知って「へぇ」だったり、またその語源は(じぶんがこれまで勉強した)ドイツ語とも結びついていたり、大西泰斗さんの感覚で英語を学ぶ方法を知って目からウロコが落ちたり、と、楽しいことの連続です。

こうして勉強していくと、英語学習もヒーリングも同じだなぁと思います。ようするに、どちらも方法は無限にあり、どれが自分に合っているかを試行錯誤しながら探していく旅だということです。だから、僕がやっていて面白い方法で他人も面白いと感じるかどうかはわからないです、英語もヒーリングも。


こうして、主にディクテーションを中心に英語を勉強していたけれど、どっかで根を詰めすぎていた部分もあったかもしれません。量自体が少ないような気がして焦っていたけど、同時に疲れもたまっていました。また、英語だけじゃなくて、このブログを書いていて興味を持った分野の本を少しずつ読んだりして、少しの時間でも活字を追うことに費やしたりしていました。今回の風邪はその影響だろうとおもいます。

大阪にあるヒーリングとビジネスのセミナーを行なう会社「Eagle & Bear」の代表の池内秀行さんがブログで、先日つぎのようなことを書いていました。


「忙しくて、くたくたの時の心理状態というのは、自分の思いや事情より、自分以外の人の思いや事情を優先させていることが多い。すぐに思い当たらないとすると、忘れてしまった過去の誰かの思いや事情を優先させているかもしれないし、過去生を信じる人は過去生かもしれない。

  いずれにしても、自分の人生の中心にいないのは事実である。物理的にも中心という位置が一番バランスがとれている場所であり、余分なエネルギーを使う必要がない」(12月11日「私という美術作品」『わたしたち夫婦は幸せな夢をいきてもよい』)。


これを読んで、うーん、そうかぁ、と思いました。

たしかに英語を勉強したり本を読んでいると面白いのだけど、どこかで「くたくた」という状態になっていたと思います。それも心地いいというより、「やらなければ」という想いのほうが強かったかも。「犠牲」をしていたのかもしれません。

仕事ではないのに、「一生懸命」することで、何かを証明しようとしていたのでしょう。じぶんが存在することの正当性を証明したかったのかもしれません。

きのうは風邪でからだがすっかり疲れていました。だけど、ずっと布団にこもるのはやめていました。ずっと横になっていると、余計にからだの熱が頭にきて苦しくなるように感じるからです。

それで机にすわってゆっくりして、しずかな音楽を聴いたりしていました。

すこしでも英語の本を読もうとしたけど、だめでしたね。また、ちょっと重い内容の本も読む気になりませんでした。どちらも、自分のからだにムチをふるっているように感じたのです(ちょっと大げさだけど)。

そこで、ゆっくり紅茶を飲みながら、たまたま人からもらったクラシックのヘンデルのCDを聴いたりしてみました。ヴァイオリンの音がとても心地よくて、からだの中の細胞に秩序を与えてくれるような感じがしました。

また、以前の記事でも紹介した、新井えりさんの『しあわせはゆっくりゆっくりやってくる』(グラフ社)を読み返したりしました。

新井さんは言います、人生は人それぞれであり、うまくいくときもあればそうでないときもある。そもそもこの世界は一人の力では動かせない。なのに自分の力で何とかできると思うから、悩みがでてくる。そうではなくて、この世界の動きに、流れに、つまり「時」に身をまかせましょう、と。その「時」に身をまかせるとき、わたしたちのからだのなかには、しあわせに生きていく素が宿ってきている、と。

そういう文をよみ、そこから自分の人生に思いをはせたりしていると、たしかに風邪で熱っぽいのだけど、机に座っていても、いい心地でいられたように思います。


池内さんは次のようにも書いています。

「忙しくてくたくたの時や、人生で色々起こっているとき、自分の人生の中心に戻りなさいというメッセージかもしれない。自分にとって無理のない場所、それが自分のセンターである。そこにいれば、楽に人生の変化に対処できるし、逆に自ら変化を起こしていくことができる」。


僕にとって無理のない場所とはどこなのだろう。いずれにしても、この風邪は、なにかのヒントをあたえてくれているのかもしれない、そう思います。


涼風