淳一の「キース・リチャーズになりたいっ!!」

俺好き、映画好き、音楽好き、ゲーム好き。止まったら死ぬ回遊魚・淳一が、酸欠の日々を語りつくす。

「衆議院選挙が終わり、結果は自民党減でも単独過半数維持で与党絶対安定多数。それでもこの誰も勝たなかった選挙って、結局一体何だったんだろう?」

2021年11月01日 | Weblog
 昨日の日曜日の夜は7時過ぎからNHKで「青天を衝け」を観て、それからはチャンネルを「テレビ朝日」に切り替え、あとはずーっと深夜まで「選挙ステーション」を観ていた。

 NHKだと丁寧だけど真面目過ぎてあまり激戦区状況なんかは深掘りしないように思えたし、TBSは「爆笑問題」の太田光がメインキャスターで忙しなさそうだし、日テレの「zero選挙」も「嵐」の櫻井翔がサブだということであまり観る気がしなく、テレ東は池上彰なんだけど、政党幹部へのガチな切込みは観ていてちょっと疲れる気がして、結局、テレ朝の大越健介に落ち着いた。ガヤガヤ煩いのは疲れる。

 というわけで、早めに布団を敷き、パジャマに着替え、テレビを観続ける。
 それにしても各地で予想外の展開が起こっていた。
 まず東京では石原伸晃が負け、岩手では小沢一郎が選挙区で敗北を喫した。小沢一郎は比例で復活したけど、こんな敗北は今まであり得なかったことだ。

 自民党幹事長の甘利明も選挙区で敗北。現職の幹事長が自分の選挙区で落選するなんてことがかつてあっただろうか?
 それも、報道によると甘利明、このままだと落選するかもしれないということで慌てて現地入りし、なんと、党の事務職員にまで地元住民へのお願い電話を掛けさせていたというではないか・・・。

 そして青森県内の全3区。
 自民党議員が全部獲った。完全勝利である。

 ただ、自民党減でも単独過半数維持で与党絶対安定多数となったとはいうものの、自民党自体、公示前の議席数には届かず、立憲民主党だって共産党との野党共闘は不発に終わった。日本維新の会だけが大阪で全議席を獲得するという大躍進。
 でも、そんな日本維新の会にしたって、関西での躍進であり、それが全国へとは広がっていない。

 じゃあ、誰が勝ったんだ?

 これって、今の沈みゆくニッポンそのものを象徴している気がしないでもない。
 あらゆるものが、なし崩しになり、曖昧模糊としたフラストレーションだけが溜まっている。すべてが解決されないままに置き去りにされてゆく。

 テレビでは、日曜日夜の渋谷のハロウィンでの狂騒も同時に映し出されていた。
 ヘベレケになって酔いつぶれ歩道に倒れ込む者・・・スクランブル交差点の赤信号待ちの場所に溢れ、行き交う車のクラクションを無視して踊り狂う者・・・酔っ払って喧嘩となり路上で殴り合いをしている者・・・みんな狂ったように、選挙投票当日の夜の街を楽しんでいる。

 そんななか、突然、緊急速報が流れた。
 東京の京王線の電車内で、刃物を持った青年が乗客を切りつけて火を点け、17人が搬送されているというニュースだった。一人は意識不明の重体だという。

 気になって、翌日の月曜の朝、テレビのニュースを点けたら、容疑者自身が画面に大きく映し出されていた。
 ハロウィンだからだろう、バットマンの「ジョーカー」の衣装に身を包み、電車の座席に腰を下ろし、冷めきった目で煙草を吸っている、そんな太々しい姿だった。「人を殺して死刑になりたかった」と言っているらしい・・・。

 深い闇に迷い込んで悶え苦しんでいる人間がいる。
 それは世の中が悪いのか。
 それともすべて本人が悪いのか・・・。
 
 今回の衆議院選挙の投票率は50%台だとの予測がなされている。
 つまり日本人の有権者の内、半分程度しかこの国の政治に対する意思表示をしていないということになる。
 それは世の中が悪いのか。

 それともすべて、投票に行かなかった本人が悪いのか・・・。

 
 



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