淳一の「キース・リチャーズになりたいっ!!」

俺好き、映画好き、音楽好き、ゲーム好き。止まったら死ぬ回遊魚・淳一が、酸欠の日々を語りつくす。

この漫画は凄いっ! 益田ミリの「結婚しなくていいですか。 すーちゃんの明日」は泣けるっ!

2008年02月14日 | Weblog
 爆弾低気圧が日本列島を襲っている。
 街は地吹雪が吹荒れ、凍えそうな寒さに心底震えている。

 今日も仕事は猛烈に忙しかった。
 朝から夜の9時過ぎに仕事が終わるまでの間、自分の机に居たのは数十分ぐらいだったろうか。お昼もろくに食べられなかった。
 会議に、打ち合わせに、外回り。山の麓の某大学に行ったり、別の庁舎で打ち合わせたり。タクシーを何回捕まえただろう。明日もまた外回りが続く。

 昨夜は遅くまで漫画を読んだ。
 益田ミリの「結婚しなくていいですか。 すーちゃんの明日」である。
 本屋さんで平積みしていて、それも漫画コーナーではなく、ハードカバー書籍の棚だった。本屋側の期待が窺われる。買わないわけにはいかない。

 表紙の帯がまた凄い。
 精神科医の香山リカの推薦文が掲載されていて、「まさかワーンと泣くとは思わなかった。『恋空』を読んでも『ホームレス中学生』を読んでも泣かなかった私が、泣いてしまった。しかも号泣」とある。

 漫画は、四コマ漫画の体裁をとっている。
 でも完全な四コマ漫画というわけではなく、ページを縦に4分割されたコマが数ページ連なり、それで一つのストーリーを作っているという感じ。
 なので、楽にスイスイと読める。

 主人公は、すーちゃんという、35歳の独身女性。
 貯金が200万円あって、カフェの店長を任されている、ボーイフレンドのいない独り暮らしという設定だ。
 そして彼女には、ヨガ教室で十数年ぶりに再会した、さわ子さんという40歳になる独身女性の友達がいる。

 漫画は、このすーちゃんと、さわ子さんの日常を追ったエピソードで綴られてゆくのだが、これがいい。何とも言えず、切ない。
 号泣とまではいかなかったけれど、何度もグッときてしまった。涙が出そうになった。

 哀しいとか淋しいとか苦しいとか一人喚いている自分が、何故か恥ずかしくなってくる。彼女らの志(こころざし)、覚悟、そして孤独を前向きに享受してゆく姿が素晴らしいのだ。
 表紙がまたいい。
 すーちゃんが、独りで暮らすアパートの2階の窓から、晴れた青空を眺め、「いい天気」と呟いている。
 このほのぼの感というか、そこに隠れている寂寥感というか、ポジティブさというか、無常感というか・・・。

 ここ数年間で読んだ漫画の中でもベストに入る。
 素晴らしい。泣ける。
 下手なカウンセリング本より、よっぽど生きる力を授けてくれる。

 益田ミリ、恐るべし。




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