陽だまりの中のなか

前田勉・秋田や詩のことなど思いつくまま、感じたまま・・・。

亀谷健樹詩集『杉露庭のほとり』

2015-07-04 | 詩関係・その他

 亀谷健樹さんの第五詩集となる『杉露庭のほとり』が刊行された。
  第一章<詩禅一如>、第二章<行脚偶成>、第三章<家郷遊花>の三章構成になっている。あとがきによると、第一章は『詩と禅を、並立的に観るのが普通だが、高橋新吉<著名な禅の詩人>ともまた異なった現代的手法をさぐった。ほんものの、しかも至純の詩は、禅の悟境そのものであるとした立場で、独自な詩趣を試みた』と、僧職詩人らしく、しかも自信に満ちた一面をのぞかせる。第二章は国内外を見聞した折々の心象風景とし、<単なる旅の随想ではないつもりだ>とする。第三章は<随分あきた弁の詩が多い>と振り返り、『自己の脚根地を素材にすると、不思議に泉の如くコトバが溢れ出す』と言う。
  詩誌「密造者」で目にした作品も多い。コトバの持つ重厚さと豊かな詩情に出会えそうだ。            

 出版:書肆えん  発行日:2015年6月26日  A5版上製本

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