<書肆えん>から『悼 — 叔母(渡辺静子)の歌より』が届いた。
「叔母(渡辺静子)の詠んだ歌から、両親に関係したものをおさめた。父は昭和五十四年(一九七九)
七月十七日(法名記載されているが省略)、母は、ことし、令和四年(二〇二二)二月二日(同 省略)
になくなった。 二〇二二年八月八日 納骨の日に 横山 仁」
と、あとがきにある。
生前の姉夫婦を詠んだ叔母の短歌28首と関連する画像を収め、今年他界した母と、43年前に他界した
父を悼む。
歌を読んで感じる叔母の心情や、出版した横山さんの気持がよく伝わってくる。
横山さんとは、お互いに20代前半のころ詩誌「匪」で出会って以来、何度かおじゃましたりしていたことも
あり、詠まれているご両親や横山さんのことも”当時”の姿として思い巡らすことが出来、なおさら・・・。
同人誌『海市』へ晩年の母を詩で書き続けている。今度は自分の詩で編まれたものが出されるのを期待したい。
(……と圧力)
地方出版の仕事えらびし子の生をようやく義兄は肯いにけり
老い深くきざしいるらし雑然と物にかこまるる姉をさびしむ
編 者 横山 仁
出 版 書肆えん
発行日 2022年9月19日(敬老の日)
頒 価 記載なし
体 裁 四六判 40頁