陽だまりの中のなか

前田勉・秋田や詩のことなど思いつくまま、感じたまま・・・。

鈴木空如生誕150年記念展・法隆寺金堂模写仏画家

2023-05-05 | その他

先日、法隆寺金堂壁画模写の仏画家、鈴木空如(すずき くうにょ)の生誕150年記念展へ行ってきた。
仙北平野は広く、道路が沢山あって迷子になる。当然、ナビに頼るしかない。
秋田県大仙市太田は、旧仙北郡太田町。行って初めて知ったのだが、常設展示されていることとその模写の
大きさ
に驚いた。常設会場は旧太田町役場に隣接する建物。いかに”我が郷土の偉人”扱いなのかを伺い知る
ことができる。

鈴木空如は1873年(明治6年)現在の秋田県大仙市太田町生まれ。世界最古の木造建築物である法隆寺
金堂内陣の、外壁を飾る壁画を模写したことで知られている。
パンフレットによると、「空如の金堂壁画模写は1907年(明治40)から1932年(昭和7)まで、
26年間に3度原寸大で模写を行い、3組の模写絵が存在」。このうちの2組が遺族から大仙市へ寄贈され
たという。また、
「法隆寺金堂は1949年(昭和24)1月26日の火災で、取り外されていた内陣小壁
の飛天を除き、すべての壁画が焼損」し、「皮肉なことに、空如の名が広く世に知れたきっかけは、金堂壁
壁の消失した同年6月に、(略)空如遺作法隆寺金堂壁画模本展が開かれたこと」による、とある。
焼失したことによってあらためてその価値が評価された白鳳文化の諸仏壁画と、それを模写した空如の才能。

退色や沁み、欠落した箇所をその通りの形、色へと忠実に模写していることに驚く。

我が秋田の先人をいかに知らないか。申し訳ない気持と誇らしい気持(勝手に)が交錯した時間でもあった。



(以下の展示物撮影は管理者から許可済み。フラッシュを使用しない場合は撮影可との条件であった。)  

 

   

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