陽だまりの中のなか

前田勉・秋田や詩のことなど思いつくまま、感じたまま・・・。

黄色に染まる

2019-06-12 | 季節

 

   

 週何回か実行中のウォーキング。昨日はコースを変えて久々にホームグラウンドの雄物川河川敷へ行ってみた。
土手は今が盛り?のタンポポモドキ(ブタナ)の黄色一色。 数年前までは春先の除草でこんなに一面黄色ということはなかったと記憶するが、”親水”というキーワードで国交省も力を入れているし、もしかして?この花の咲き終わるのを待っているのかもしれない。
 このブタナ(可哀そうな名前だ)はタンポポと違って茎は中空でないので、風に揺れる時は茎自体から揺れる。黄色い花畑が波打つさまもまたきれいだ。
 この河川敷に雲雀の声が聞かれるようになるのも近い。

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いとう柚子詩集『冬青草をふんで』

2019-06-07 | 詩関係・その他

      

 山形市、いとう柚子(いとう ゆうこ)氏の第4詩集『冬青草をふんで』が届いた。
 読み終わってみると、私の心がすごく落ち着いている。何がそうさせるのだろうかと振り返ってしま
う、不思議な余韻のある作品が多い。

 目で詩行を追い頭の中で情景を描きながら作者の”心”を覗いてゆくと、見えてくる作者の姿勢そのも
のが”静”であるということに気づいた。決して起伏のある感情でも冷たい感情でもなく、しっとりした
ようなもの。
静かに流れる時間が、作者との距離感をよく表している。沈思する作者の眼が見えてくる
詩集だ。

 
  序詩  冬青草をふんで

 秋野の果てをふみこして/足裏にはいま/冬草の原/片時雨がやんで/みじかい草々に/いつくしむ
 ように陽差しがそそいでいる
 いっしゅん青緑の広がりに/なつかしい匂いがみちわたる/記憶の底ふかくから掬いあげられる/春
 のさざめきを/夏のまぶしさを/もうしばらく抱きしめて歩いてみよう
 すぐそこであるような/まだすこしむこうであるような/ほんとうの果てで/一人称の物語が閉じら
    れる/
その日も きっと/この草の原から遠くはなれた/見知らぬ明るい地で/見知らぬだれかの胎
    内に/
あたらしい命が育ち始めている
 

 発 行   2019年6月21日(まだ発行日前だが奥付をそのまま記載する)
 著 者   いとう柚子
 編集発行者 鈴木比佐雄
 発行所   ㈱コールサック社
   定 価   1,500円+税   

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『戦後秋田の文芸誌・詩誌』展始まる・あきた文学資料館

2019-06-05 | 詩関係・その他

 本日、6月5日から秋田市中通の「あきた文学資料館」で『戦後秋田の文芸誌・詩誌』展が開幕した。
 (入館無料。開催期間は9月1日まで。)
 この催し案内のコピーを数ヶ月前から見ていたのでずっと楽しみにしていた。今日は、限られた駐車スペースを考え30分前には到着。準備万端!?(笑)。
 詩を書き始めた10代半ばから後半、私は東京や大阪の詩の商業誌や少女向け月刊誌を愛読!していて、そこへ投稿したりしていた。身近な秋田については全く知らなかった。その後、多くの先輩から秋田の歴史的な詩誌や活動について耳にするようになり、古書店でそうした詩誌を何冊か求めることが出来ていたが、多くは”現物”を目にすることが出来ないまま。そんな経緯があるせいか今日はちょっと感無量。いや、少々興奮気味。ようやく?先輩詩人たちの詩誌に会えた、そんな感じだった。なんか、緊迫感があってピリピリさえしたいい時間だった。

 秋田の戦後詩の系譜をリアリズムとモダニズムに分類しての展示・提示は、いい意味で正鵠を得ていた。細かいことで異論を述べる方もいると思うが、それはそれ。ここで一つのしっかりとした方向性と整理を示したのは評価できそう。

 蛇足だが、展示ケースの中に詩誌『匪』(ひ)が展示されていて驚いた。驚いたと同時に嬉しかった。(細部俊作、石田由美子、矢守誠子、前田勉の4人が創刊同人となった詩誌。1972年9月1日発行だった・・・な。若かった・・・)
 創刊号のあとがきを書いた細部俊作の文章が掲示されていた。ある意味新鮮。

      

      

      

      

          
         
  詩誌「匪」創刊号

     
        
             「匪」創刊号あとがきのパネル 
        

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