陽だまりの中のなか

前田勉・秋田や詩のことなど思いつくまま、感じたまま・・・。

福司 満 秋田白神方言詩集『友ぁ何処サ行った』

2017-03-16 | 詩関係・その他

 

 秋田県現代詩人協会副会長でもある福司満さんが、第4詩集『友ぁ何処サ行った』を出版された。
 福司さんは秋田の方言詩を書き続けている詩人。かつて、方言を使って詩を書くということについて、≪一時代をその地域で生きて来た人たちの証として書き残すことも大切≫かもしれない、と語っていたことがある。
 方言詩は、最低でも文字(言葉)とイントネーションが揃って一組になるのだが、活字にするときは、イントネーションは無理としても文字だけが晒されることになり、えてして読み手は方言(文字)の前で立ち止まってしまいがちである。福司さんはその欠点を改善し、漢字表現したところに平仮名のルビを付す事で、絶妙な表現を可能にした。
 詩集タイトルの詩を、部分だが下記に紹介する。

  

 発行日 2017.2.25
 著 者 福司 満(ふくし まん)
 発行者 鈴木比佐雄
 発行所 ㈱コールサック社

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佐々木イネ 句集『燈心』

2017-03-07 | 詩関係・その他

 過日、数年ぶりに図書館に行ったところ、偶然にも佐々木イネさんの川柳句集『燈心』を”発見”した。
 1970年代、佐々木さんは地元紙の投稿詩壇の常連で、生活感のあるいい作品を出されていた。そんなこともあって詩のイメージでとらえていたが、川柳が主体の方とは知らなかった。
 図書館で郷土詩人の調べ物をと思っていたが、佐々木さんの句集に引き込まれて半日を過ごした。印刷されていた懐かしいお顔も私の記憶と全く同じであった。

  ・ 一人居て一人枯れゆく自我かなし
  ・ 決意するうらからいいわけかおを出し
  ・ それぞれの好みお墓の雪帽子
  ・ ぼんやりでいいよと風にささやかれ
  ・ ひとり住むひもじさ小窓高くあり
  ・ 現実を人それぞれに脚色し

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