8月下旬に日本列島に大きな影響を及ぼした台風10号は昨日昼に熱帯低気圧に変わりました。台風一過の青空とはいかず、台風が持ち込んだ暖かく湿った空気が日本付近に残り、今日の未明まで茨城県では不安定な天気でした。そして今日は再び暑さが復活です。今月前半までは、例年以上の残暑が残りそうです。日本気象協会の記事によると、今年の8月の日本の平均気温の基準値(1991〜2020年の30年平均値)からの偏差は+1.84℃で統計開始以降、2番目に高い値となりました。参考までに昨年の+2.16℃は最も高い記録となっています。
ウエザーニュースの記事によると、今年の6月~8月の気温平年偏差は昨年と並んで過去最も暑くなったようです。本ブログでも何度か紹介している高い海面水温(海洋熱波)が影響しているようです。台風10号の九州付近での異常な発達も高い海水温が一因となりました。
気象庁のHPから台風10号の経路図を調べてみました。夏台風としてはそれほど異常な動きではありませんが、九州の南に達した28日には935hPaまで急発達、自転車並みの速度で九州を横断して衰えました。九州各地のみならず四国、東海、関東地方に記録的な大雨をもたらし、九州地方では突風の被害も相次ぎ、大きな爪痕を残しています。
本日、気象庁から8月の天候について発表がありました。記録的な高温、多雨が特徴の1か月でした。抜粋して紹介しておきます。
平均気温は全国的に平年より1.5℃以上高く、2℃以上高い地域が関東地方以北と九州、中国地方に広がっています。1年で最も暑い8月にこのような高温が現れると、耐えられない暑さとなります。それから台風の影響などで降水量の多さも8月の特徴でした。
6月から8月の気温の平年差の推移です。8月下旬は台風10号の影響で若干気温が下がりましたが、8月全体を通して高温傾向が継続しました。
月平均気温の最高値を更新した地点は51(気象官署)、タイは7地点です。西日本を中心に過去最高の高温となっています。しかし平均気温が30℃を超える地点が続出しているのは驚きです。こうなると本州は温帯でななく亜熱帯ですね。
八王子の記録についても調べてみました。月平均気温28.5℃は昨年と並んで2位の高温。最高気温、最低気温の月平均は34.0℃、24.5℃。昨年は33.9℃、24.4℃でした。猛暑日と熱帯夜の日数は12日と10日で、昨年は7日と10日。気温はほぼ昨年並みです。一方、八王子では気温よりも降水量の多さが目につきます。月降水量659mmと8月29日の日降水量240mmは8月の観測史上2位、1時間降水量はtop10に3回、10分間降水量は2回も入っています。
9月も太平洋高気圧の勢力が強く残暑が長く続きそうです。台風も日本付近で急速に発達する傾向は変わらず、高温と大雨への備えが欠かせません。秋がやってくるのは10月に入ってから、ちょっとすると11月からになりそうです。
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