そのころ、世に数まへられぬ古教授ありけり。

この翁 行方定めず ふらふらと 右へ左へ 往きつ戻りつ

8月11日(火)短歌の背景

2020年08月11日 | 公開
  学内学会誌の、簡単に言えば編集長みたいなお役を仰せつかっている。10月発行号の編集中で、修正再査読を処理する。手直しして、OKが出れば掲載のはこびとなるという仕儀。文学・語学の研究誌なので、読みが勝負である。

  読みと言えば、愚詠、「あごのひげ あたりそびれて ひとひたてば いたいいたいと つまにいとはる」をSNSで発表したところ、存外の好評?であった。

  ごくごく平懐な生活詠、日常そのままをスケッチしたつもりだったが、深読み?する方あり。

  「あたる」は「剃る」の江戸語だが、もちろん、下句への寄せ(縁語)で使っている。四句「いたしいたし」とも考えたが、口吻を写したほうがよいと思ってのこと。

  夫婦で同衾している様態が、浮かんでくるのは確かであろう。まあ、本当に同衾しているのだから、スケッチである。背景を想像させる術、これを余情と言うか。ただし、相手が荊妻では、妖艶とはいかないがな。

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