史跡訪問の日々

幕末維新に関わった有名無名の人生を追って、全国各地の史跡を訪ね歩いています。

松代 Ⅸ

2022年02月12日 | 長野県

(象山)

 象山神社の近くに象山(標高476メートル)への登山口がある。象山は象山神社の神苑となっており、山頂には佐久間象山顕彰碑がある。山頂までの所要時間は十五分か二十分弱といったところで、登山というほどのものでもないが、結構急な坂を登らなくてはならない。

 最初に出会うのが象山配水池(立入禁止)である。その脇を通り抜け、また急坂を登るとちょっとした広場に出る。ここまで来たら山頂はあと少しである。

 

象山先生之碑(佐久間象山顕彰碑)

 

 象山先生之碑は、山県有朋の題字、重野安繹撰文。象山が日本の未来のために敢然と開国を唱え、公武合体により団結して日本の独立維持を主張した象山の先見性を紹介し、象山亡き後、教えを受けた人々により日本が開国し、見事に独立を維持することができたという内容の顕彰碑である。

 山頂からは松代から長野市内を見渡すことができるはずだったが、生憎霧がたちこめ何も見えない。顕彰碑の写真を撮り終えると、さっさと退却することになった。

 

(八田家)

 

八田家

 

 八田家は宝永四年(1707)創業。初代孫左衛門は、呉服商、酒造業など多角的な経営を行い隆盛した。天保の飢饉時には、四代目嘉右衛門が松代藩財政を支援した。京から陶工を招き、窯業(松代焼)を興すなど、藩の殖産興業や文化振興に貢献した。江戸末期には、蟄居中の佐久間象山を経済的に支援した。維新後、六代目知道は、松代銀行(第六十三銀行)頭取を務めた。その後も歴代当主は、松代町長、商工会議所会頭などの要職に就いている。

 八田家は約八百坪の敷地にあり、腕木門、母屋、土蔵が建っている。

 

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