史跡訪問の日々

幕末維新に関わった有名無名の人生を追って、全国各地の史跡を訪ね歩いています。

湯田中渋温泉 Ⅱ

2015年12月18日 | 長野県
(温泉寺)
 弘化三年(1846)、佐久間象山は、藩から帰国の上、郡中横目役を命じられた。このとき、鞜野、佐野、湯田中の三ヶ村利用掛にも任命され、前後四度当地を視察している。


温泉寺

 象山の『鞜野日記』によれば、嘉永元年(1848)六月十二日、象山一行は宿泊先の温泉寺を出て上州草津に向かった。その途中、硯川湯沢という場所で温泉源を発見したことが記録されている。

 温泉寺の前の道路は、地獄谷野猿公苑に通じている。温泉に入るサルを観察することができることで有名となった。おかげでこの細い道はいつも渋滞している。もちろん、温泉にもサルにも興味のない私は、ここで折り返した。

(天川神社)


天川神社

 「祭鞜野山文」と題された石碑が、湯田中温泉の天川神社と沓打名水公園の二ヶ所に建立されている。いずれも、佐久間象山が書いた祭文が石碑に刻まれているようであるが、ぎっしり文字が書かれている以外、何が書かれているか不明である。
恐らく象山が、三ヵ村の利用掛を務めていた頃、天川神社等で祭事を行った際の祈願文と推測する。詳細は分からないながら、象山とこの地域との繋がりの深さを示すものであろう。


祭沓野山文碑
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 松代 Ⅳ | トップ | 角間温泉 »

コメントを投稿

長野県」カテゴリの最新記事