音楽は語るなかれ

音楽に関する戯れ言です。

マイベストアルバム(1968年)

2012-07-14 | マイベストアルバム


1967年という年は音楽的にも、また音楽以外にも凄い年だったらしい。自分はというとこの頃は只管クラシック・ピアノのレッスンに勤しんでいた。だが、学校は違ったが近所のお兄ちゃんたちが矢鱈と派手な格好をしていて羨ましかったが、母があれがいまアメリカで流行りのヒッピーというのだと半ば軽蔑の眼で教えてくれ、父はそんな母と私に、人間を外見で判断するのは愚かな事だと教えてくれた。だから、私はなに気後れすることなくそのヒッピーなお兄ちゃんお姉ちゃんと付き合っていたが、「フリーセックス」という言葉を覚えて帰って以降は、暫く母に学校以外の外出を禁止された。ああ、また、こんな感傷的な記憶から書いてしまった。

さて、その翌年の1968年。この年もポップ音楽は大変充実していた。
1. ベガーズ・バンケット/ローリング・ストーンズ  8968
2. ザ・ビートルズ/ビートルズ  8447
3. ミュージック・フロム・ビッグ・ピンク/ザ・バンド  8281
4. レッド・ツェッペリン/レッド・ツェッペリン  8202
5. チープ・スリル/ジャニス・ジョプリン  7992
(参考)トミー/フー  7816

先日、結成50周年という快挙を遂げたストーンズの作品の中でもこの「ベガーズ」は最も素晴らしい作品である、というかこの作品からその後今日までのストーンズの躍進が始まったといっても過言ではない。又、私がこの作品を彼らの中でも最も素晴らしいとしている理由はブライアン・ジョーンズである。この作品には彼の音楽・楽器への類い稀な才能と意欲が残っているからである。また、この作品がこの年突出しているのは、67年のサイケの色を完全に払拭してしまい、ポップ音楽の新しい局面に入っていたからだ。ストーンズはこの時点でビートルズに変わって、音楽界を引っ張る存在になっていたのである。そのビートルズの通称「ホワイトアルバム」もこれまた斬新な作品だ。しかし残念ながら、「ラバー・ソウル」から連なる彼らのオリジナルアルバム群と比較すると、2枚組みで色々なことをやってくれて楽しいがトータル的には見劣りしてしまう。バンドの作品も秀逸だ。これはボブ・ディランの幻影であると考えると、上位はやはりサイケがあっても主要3組が独占しているのである。一方。新しい息吹としてツェッペリンのデビューアルバムの衝撃も凄かった。これらの音楽体験はリアルタイムではなかったが、前述のヒッピー兄ちゃんと遊んでもらっていたお陰で、ジャニスの「ムーヴオヴァー」は口ずさんでいた。まだ幼気な小学生だったけど・・・。





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