総人口に対して65歳以上の高齢者人口が占める割合を高齢化率という。世界保健機構(WHO)や国連の定義によると、高齢化率が7%を超えた社会を「高齢化社会」、14%を超えた社会を「高齢社会」、21%を超えた社会を「超高齢社会」という。日本は1970年に高齢化社会になり、1994年に高齢社会になり、2007年には21.5%となり、超高齢社会に入った。最新データである『平成25年版 高齢社会白書』によると、2012年10月時点の高齢化率は24.1%(前年23.3%)で、今後も日本の高齢化率は上昇傾向が続くとみられ、世界に注目されている。
高齢者人口は今後、「団塊の世代」が65歳以上となる2015年には3,395万人となり、「団塊の世代」が75歳以上となる2025年には3,657万人に達すると見込まれている。その後も高齢者人口は増加を続け、2042年に3,878万人でピークを迎え、その後は減少に転じると推計されている。総人口が減少するなかで高齢者が増加することにより高齢化率は上昇を続け、2013年には高齢化率が25.1%で4人に1人となり、2035年に33.4%で3人に1人となる。2042年以降は高齢者人口が減少に転じても高齢化率は上昇を続け、2060年には39.9%に達して、国民の約2.5人に1人が65歳以上の高齢者となる社会が到来すると推計されている。総人口に占める75歳以上人口の割合も上昇を続け、いわゆる「団塊ジュニア」(1971~1974年に生まれた人)が75歳以上となった後に、2060年には26.9%となり、4人に1人が75歳以上の高齢者となると推計されている。
さて、見渡してみると、たしかに65歳以上の人が増えてはいるのだが、わたしの回りの65歳以上のみなさんはすこぶるお元気だ。仕事を離れた開放感もあり、みなさん趣味や旅行を楽しみ、積極的に社会にコンタクトを続けている。70歳を超えた方たちだってお元気だ。
昨年暮れのポール・マッカートニーから始まって、先月はエリック・クラプトン、今月はローリング・ストーンズ、そして来月にはボブ・ディランと、往年のロック小僧たちをワクワクさせるミュージシャンの来日コンサートが続いている。すでにポール・マッカートニーとエリック・クラプトンのコンサートには行ってきたのだが、2時間~2時間30分をまさにパワフルなコンサートで観客を楽しませていた。私が中学校時代に夢中になったこのミュージシャンたちは、みんなすでに70歳を超えているのだが、素晴らしいステージをやりつづけている。「衰えを知らない」とまでは言わないが、このオーバー70のおっちゃんたちはなによりカッコ良いのだ。
超高齢社会の課題は山積し、ますますその山は高くなっていくわけだが、悲観的にばかりならなくてもいいのかな。