イーハトーブ岩手の水ブログ

岩手の渓流や三陸の海、みちのく奥州の自然にまつわる出来事や話題を伝えます。更にFM岩手「水のラジオ」の情報も掲載。

独り釣りキャンプinタイマグラ(川井村)

2006年05月28日 | 釣り師の独り言
27日(土)から28日(日)の二日間、久々の独り釣りキャンプに出掛けた。
しかし、「どこの川に行くか?」も「どこに泊まるか?」も決めずに、
一つだけ決めていたのは、いつものように「車でキャンプ」という事だけ。

テーブルも椅子もオリジナル焚火&炭火コンロも愛車jeepに積んだままなので忘れることは無いが、肝心の「安眠グッズ」である「長座布団」とシュラフはシッカリと忘れないように最初に積み込んだ。
この「長座布団」は、最新のエアマットとか低反発マットに比べても僕にとっては最良の安眠アイテムだ。特に車の荷台に寝る時には欠かせない。
この一ヶ月は、毎週末に川辺に泊まっているので、食器専用のバッグの中身も慣れたもので、最低限の必要な食器と調理用具だけを入れてある。
後は、遠野でラム肉と必要な食材を仕入れることだけを決めて出発した。

いざ自宅を出ると「何か忘れ物は無いか?」と走りながら考える。・・・
ああ~あれも忘れた。これも忘れた・・・、でもまぁいいか。
と、生まれながらのアバウト精神で気にしないことにする。
やはり向かう先は、気仙川。
世田米の町裏のポイントを覗くと、練馬ナンバーのフライマンが対岸のライズを狙っていた。おにぎりを食べながらそのチャレンジを眺めていたが、あっけなく諦めて上がってきた。
何気なく話しかけてみると、初めての気仙川だという。
この場所も良いけれど、上流の方が良いよ、と勧めてみた。
勧めた手前、すぐに上流に向かうわけにも行かず、中流域の国道脇ポイントにダメモトで入ってみたところ・・・浅瀬から16cm~18cmのヤマメが続け様に飛び出した。
良く見るとやや速い流れでライズがある。#16ソラックスダンを流すと・・・
一発で魚が出た。しかも強烈な引きだ。川の真ん中に立っていたが、魚が左岸に走ると一歩・二歩と左岸へ引かれ、右岸に走るとまた右へ引かれた。
しばらくやり取りしたが二度目に左岸に走られたところで、バラした・・・・。
魚体を見ることも出来なかったが、おそらくヤマメだったろう。
しかし、それほど悔しくは無かった。次の機会があるはずだ。

その後、いやはやPも覗いてみたが、平水というより、やや減水気味でライズも散発で、トロ場ではとても太刀打ちできそうに無かった。
それに既に先行者が釣った跡らしく、足跡がそこかしこに残っていた。
あまり期待できそうも無いので、流れ込みでそこそこのイワナとヤマメを1尾ずつ釣り上げ、すぐに上がった。
時計を見ると午後2時になろうとしていた。

気仙川から国道340号を北に向かい、遠野で買出しをして、立丸峠を越え一路川井村江繋を目指した。
5月上旬には太刀打ち出来なかった小国川もそろそろ良い頃だと予測していた。
午後4時過ぎに薬師川との合流点に入ったが、まだまだ水量は多かった。
それでもいつもの対岸狙いでフライを流すと・・・・フライを追う魚影が見えた。
しかし、なかなかフライに出てくれない。フライを取り替えながら、悩んでいると・・・・やたらと顔の周りに虫がまとわりついてくる。
ん!ハッチか?!大き目のカゲロウが飛びはじめた。ライズが始まった。
後はご想像の通り・・・大変良い想いをさせて頂きました。
6時過ぎまでライズにはまった。

さて今日は、どこでキャンプをするんだっけ?忘れてた。決めてない。
待てよ・・・この薬師川の上流は「タイマグラ・キャンプ場」だ、と気がついた。
今夜は久々にあそこに泊まろうと決めた。
5年ぶりのタイマグラだ。とても懐かしい。
あのドキュメンタリー映画「タイマグラばあちゃん」の澄川監督が暮らすタイマグラ。昨年の再会の後に、必ず逢いに行くから、と言いながらなかなかいけなかった場所。ようやく逢えると思った。
タイマグラに着いたのは、午後7時ちょっと前でキャンプ場の炊事場には既に先客がいた。宮古なまりの6人家族が片側の炊事場をダイニングにして、夕食の準備をしていた。
挨拶もそこそこに僕もダイニングを設営し、一人キャンプの夕食を楽しんだ。
定番となった独りジンギスカンに始まり、荒挽きソーセージ&ボイルイカの炭火焼、更に帆立貝の殻焼きにあぶり鮭トバ・・・。酒は安売り屋のシングルモルト。

隣のご家族のお話声がかなり熱を帯びているようなので、耳にはiPod。
これが大正解だった。隣人の話し声にイライラする事も無く、独りの世界に没頭できる。
お隣が寝付いたら、その後はイヤホンを外し夜の森の物音を聴いた。
森は眠らないんだ、と改めて感じた。