河北新報5月12日の河北春秋
死んだら星になる。一度は耳にしたり、もしかしたら口にしたりしたことがあるかもしれない。
星になった人は本当にいるの?と尋ねられたら、アンティノウス座について教えてあげるといい。
ローマ五賢帝の一人、ハドリアヌスが寵愛した美少年アンティノウス(111~130年)は
ナイル川で溺死した。その死を悼んだハドリアヌスがわし座の南にある星で作らせた、と星座の
本にある。実在した人物の名前が付く星座は珍しいとか。
死後、アンティノウスは神格化され、胸像や立像など数々の芸術作品が残された。現行の88ある
星座からは漏れたものの、古い星座図にはワシの下で手を広げるアンティノウスの姿描かれている。
仙台七夕の主役、牽牛ことわし座の首星アルタイルの少し南にアンティノウスが輝く。午後10時
過ぎ、東の空にわし座が見える。仙台の星空も堪能してほしい。
アンティノウス座
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アンティノウス座(Antinous)は現在使われていない星座の1つ。
寵愛していた美青年アンティノウスの死を悼んだ2世紀のローマ皇帝ハドリアヌスが、
当時どの星座にも属していないと考えられていたわし座の南側の星々を用いて設けた。
トレミーのアルマゲストによると、現在のわし座のη星、θ星、δ星、ι星、κ星、λ星の
6つの星で構成されていた。アルマゲストにも記載された星座であるが、いわゆる
トレミーの48星座には含まれていない。
中世には忘れ去られた星座となっていたが、1536年にドイツの数学者、地図学者の
カスパル・フォペルが天球儀に描いて復活させ、メルカトルやティコ・ブラーエも
独立した星座として星図に描いた。星図では鷲に攫われる姿で描かれており、その
ためしばしばガニュメーデースと混同されることもあった。
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