朝日新聞12月24日 科学欄
新型コロナウイルスに翻弄された2020年。コロナ対応や日本学術会議の会員任命を
めぐって科学や学術と政治の関わりが問われた一方、探査機「はやぶさ2」のカプセル帰還
のような日本の科学技術の存在感を示す成果もあった。主なニュースで1年を振り返る。
1.新型コロナ 世界的大流行
2.「はやぶさ2」のカプセルが帰還
3.首相が学術会議6人の任命除外
4.温室効果ガス「2050年にゼロ」宣言
5.核燃再処理工場に「適合」判断
6.スパコン「富岳」世界一
7.熊本などで記録的豪雨
8.難問「ABC予想」証明
9.地質年代「チバニアン」
年末になると各分野の十大ニュースが話題となる。
今年は9個なので、主なニュースとした。
天文宇宙関係は、
■「はやぶさ2」のカプセルが帰還
宇宙航空研究開発機構(JAXA)の小惑星探査機「はやぶさ2」が12月、
小惑星「リュウグウ」の砂が入ったカプセルを地球へ送り届けた。小惑星への
2度の着陸や人工クレーター作製など、6年にわたる旅は終わり、別の小惑星へ
新たな探査に出発した。
289億円をかけて開発され、2014年に打ち上げられた。リュウグウは、
初代はやぶさが探査したイトカワより有機物が豊富とされる。太陽系が誕生した
ころの姿を保つ砂から、生命の材料が宇宙から来たのではないかという謎に迫れる
と期待される。
11月には、JAXAの野口聡一飛行士(55)を乗せた米国の新型宇宙船
「クルードラゴン」が打ち上げられた。国際宇宙ステーション(ISS)へ飛行士
を往復させられる初の民間宇宙船。米宇宙企業スペースXが開発した。
野口さんの飛行は10年ぶり。米スペースシャトル、ロシアのソユーズ宇宙船に
続き、3機種目となった。半年間、ISSの日本実験棟きぼうでiPS細胞を使った
実験をしたり、超小型衛星を放出したりする。(小川詩織)
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