ある医療系大学長のつぼやき

鈴鹿医療科学大学学長、元国立大学財務・経営センター理事長、元三重大学学長の「つぶやき」と「ぼやき」のblog

長崎大学病院150周年記念式典にて(その4)

2011年10月25日 | 日記

さてさて、長崎大学病院150周年記念式典での、私の講演の続きです。この話を早く終わってしまわないと、もう、時代遅れになってしまいそうですね。でも、これからがいよいよ佳境に入ってきますよ。でも、ちょっとペースを速めて、連日の更新にして、長崎大学病院シリーズを早く完結したいと思います。

この下のスライドは、国立大学財務・経営センターのホームページに私が開設した「豊田理事長の国立大学展望台」というサイトからとりました。私のブログでは、私しか書けないので、私以外の皆さんにも書いていただこうという目的で創りました。センター関係者だけではなく、全国の学長先生や病院長先生にも書いていただいていますよ。

そのうちの一つに、長崎大学長の片峰 茂先生に書いていただいた記事があったので、それをご紹介したのです。すばらしい記事ですよ。皆さんも、このサイトをぜひ覗いてみてくださいね。

東日本大震災が起こってまもなく、私は全国の大学のHPをつぶさに観察しました。全国の大学がいっしょうけんめい支援をしたのですが、その中でも長崎大学の積極的な対応は、少なくとも私が全国の大学のHPを見させていただいた限りでは、特筆に値すると思っています。



どうしてこのような積極的な対応ができたのか。学長の片峰 茂先生や、病院長の河野 茂先生のリーダーシップのなせるわざと思いますが、リーダーだけではなく、長崎大学の構成員一人ひとりに積極的な精神風土が培われているのではないだろうか?

こんな思いから、長崎大学の広報誌や、理念を調べてみると、ありましたね。


理念には「地球の平和」というとてつもない大きな言葉、そして「進取の精神」という言葉が書かれていますね。

組織の”理念”は、棚の上の飾り物になってしまっているケースが多いと思いますが、今回の長崎大学の東日本大震災への積極的な対応は、まさに、理念の言葉通りの実践であったことが分かりました。

理念の文字通りの実践は、言うはやさしくして行うは難しいことだと思います。ふだんから理念の文字通りの実践を心がけている組織とそうでない組織との差は、今回のような危機が生じた時に、特に典型的に現れるのではないかと思っています。

もう一つ、長崎大学の素晴らしい点は、豊かな個性ですね。


被ばくを受けたという大きな障害を見事に乗り越えて、豊かな個性として発展させておられます。

今回の福島原発の被ばく医療支援については、長崎大学、広島大学、そして、弘前大学という、原子爆弾の被ばく、あるいは、原発事故を経験している地域の大学だからこそできたということがあると思います。

それではまたあした。

 

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