ある医療系大学長のつぼやき

鈴鹿医療科学大学学長、元国立大学財務・経営センター理事長、元三重大学学長の「つぶやき」と「ぼやき」のblog

考えさせる授業はなぜ大切なのか?(授業経営学その3)

2010年01月29日 | 高等教育
前回までのブログでは、顧客(学生と学生を受け入れる社会)第一主義の授業の大切さ、そして、顧客第一主義にもとづいて、学生の意見を毎回フィードバックすることの大切さをお話ししました。今日は、学生に考えさせる授業の大切さをお話ししましょう。

学生に考えさせる授業は少なくとも2つの意味で大切でだと思います。

皆さんは、“大学教育の「顧客」とは誰か?”という問いに、どうお答えになるでしょうか?私が考えるには、教育サービスの一般のサービス業との大きな違いは、単にサービスの直接の受け手である学生だけが顧客なのではなく、学生を受け入れる社会も顧客であるという点です。

ですから、教育者は社会が学生に何を求めているか?ということを常に考えなくてはなりません。

たとえば、日本経団連は、どのような能力を持った人を採用したいかという企業に対するアンケート調査にもとづき、企業が求める3つの力というものをまとめて2005年に公表しています。

志と心:社会の一員としての規範を備え、物事に使命感を持って取り組む事の出来る力
行動力:情報の収集や、交渉、調整などを通じて困難を克服しながら目標を達成する力
知力:深く物事を探求し考え抜く力

このように、学生さんに考えていただく授業が大切である理由の一つは、「考える力」が顧客である社会の求める重要な能力の一つであるということです。しかも、経団連の「知力」には、単に“考える”という表現ではなく「深く物事を探求し考え抜く力」と書かれていますね。これは難しい言葉で言うと「クリティカル・シンキング」ということになります。

もう一つの理由は、授業中に学生さんに考えていただく工夫をすることによって、考える習慣がつくばかりでなく、授業への動機づけが得られ、眠気を防止して授業の効果を高め、記憶にも残りやすく、そして何よりも授業が楽しくなると思われるからです。

教科書や講義ノートに書かれていることを、順番に説明していくような講義や、学会での研究発表のようにスライドをそのまま説明していくような講義はダメ。念仏を聞いているのと同じで、大半の学生が眠るか内職をすることになり、教育効果は低いと思います。

では、どのような工夫をすれば良いのでしょうか?

これには、いろんな授業の工夫が今までにもたくさん報告されていますし、ネット上でも情報が得られると思いますので、参考にされると良いと思います。いわゆる「構成主義的授業」と言われているさまざまな工夫ですね。学生を少人数のグループに分けて、問題を考えさせたり、発表させたりするグループ・ワークも有効な方法の一つですね。

私の場合は、まず授業の最初に、学生達が実際に遭遇するであろうと思われる事例にもとづいて、問題を考えていただきます。「プレテスト」と称していますが、これは、動機つけのために行うものなので、点数はつけません。たとえば、「災害医療」の授業では「大地震が起こって、近所の人達が鈴鹿医療科学大学に傷病者を運んで来た時、あなたはどう対応しますか?」といったたぐいの問題です。プレテストを行う理由は、学生が動悸づけられて、かつ、先生がすばらしい講義をするという2つがそろって初めて、効果的な授業の“場”が形成されると思っているからです。

プレテストの後はスライドで説明していくのですが、それはプレテストの課題に関連した問題を掲げて、それに回答するという形です。つまり、ほとんどすべてQ&A方式で説明をしていきます。体系的なスライドを示して順番に説明していくと、学生はすぐに寝てしまいますからね。このスライドの3分の1くらいは、前回の授業内容に関する学生からの質問の回答に費やします。なお、学生にはスライド資料をプリントで配布しますが、ところどころ重要なポイントを空白にして、記憶に残りやすく、また、学生が眠りにくいように工夫をしています。

学生からも

「最初のプレテストでわからないことを自分で調べたことで、その後の講義を理解して聴くことができて良かったです。」

「とてもわかりやすく自分たちで考えてから学ぶという進め方が頭に入ってきて、とても良いと思いました。」

という意見をいただいています。

そして、授業の最後に、修学達成度の確認のために、国家試験に準ずる問題を解いていただいていたのですが、この前のブログでは、それを授業の途中で行うことで、眠たさの改善につながったことをご紹介しましたね。人間が精神を集中できるのは、15分くらいだということを聞いたことがあります。私の今回の授業の経験からも、これは正しいと感じますね。90分の講義で、少なくとも30分毎に、眠気を覚ます何か別のことを織り交ぜないと教育効果が低下するということだと思います。
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毎回フィードバックすることの大切さ(授業経営学その2)

2010年01月27日 | 高等教育
前回のブログでは、鈴鹿医療科学大学の放射線技術科学科4年生に対する授業で、総合評価点が4.5を超えたことをご報告しましたね。昨日は、学生たちにとっては学生生活の最後の授業となる講義でした。

最後の授業の総合評価点はというと4.6台に突入して、今までの最高点だったので、一生懸命半年間講義をした甲斐があったなあと、ちょっとした達成感を感じました。1回の新しい講義の準備には、1日8時間の実投入時間×3~4日間くらいかかったように思います。毎年同じような講義を繰り返すのなら、これほどの準備時間はいらないのですが、新しい講義を組み立てようとすると、私の場合は、これくらいかかってしまいます。最後の講義の前夜は、朝の4時までかかってしまって、産婦人科の医者をやっていた頃の寝不足状態で講義に臨みました。

予備校の調査では、人気のある先生とそうでない先生を調べてみると、授業の準備時間に差があるということですね。人気のある先生は7時間以上を準備にかけているというデータがあるようです。やはり、それなりの評価を得た人は、他人の目に見えないところで時間をかけて努力しているんですね。

私が若かりし頃、大阪大学の教養教育時代に、有名な故犬養孝先生の万葉集の講義を受けたのですが、この講義はたぶん1000人以上の学生を集めて行われた大講義でしたが、万葉集の中の1つ、あるいは2つの歌を、芸術的に解説されるすばらしい講義でした。名講義として講義の録音テープが販売されていました。たぶん、この頃学生による授業評価がなされたら、1000人の学生が1000人とも5点満点をつけたと思います。

ただし、このようなすばらしい講義は、芸術の域に達していて、誰一人としてまねのできない講義です。では凡人はどうすればいいのでしょうか?

今回は、学生の意見を毎回聞いて必ずフィードバックすることの大切さをお話ししましょう。企業の経営では、この”学生”という言葉を”お客様”に置き換えていただいたらいいと思います。学生の意見を聞くことはちゃんとやっているよ、とおっしゃる先生も多いと思いますが、「毎回」ということと「必ずフィードバック」ということがポントで、これをしっかりと実行しておられる先生は、まだまだ少ないのではないかと思います。

私の場合は、毎回アンケートをとり、授業内容への質問、私の授業に対する評価、そして大学への意見や要望を聞き、次回の授業で必ず何らかの回答をします。ただし、いくら顧客のことを第一に考えるといっても、すべての要求に応えることはできません。大切なことは、できることはできる、できないことはできない、というふうに、正直に回答することです。意見や要求を聞きっぱなしでフィードバックしないと、意見の数が一気に少なくなりますし、アンケートがかえって逆効果になってしまうことさえあると思います。

最後の授業でも、学生からたくさんの意見や感想をいただきました。そのうちのごく一部をご紹介しましょう。

「今日はスライドが少し早くついていけなかったです。」

いつもながらの改善すべき点の指摘ですが、こういう意見を最後の授業の時まで、率直に言っていただけることはたいへんありがたいと思わないといけないですね。

「ありがとうございました。アンケート結果を発表し、その後どうなったのかがわかったので、きちんと、まじめにアンケートを書くことができました。」

「先生の授業でやっているようなアンケートを全学科で行ってほしい。」

「今まで、様々な質問に一つ一つ丁寧にお答えいただいてありがとうございました。非常にわかりやすい講義でした。」

「生徒の質問などを次回の授業に反映していただけるのは生徒にはうれしい限りです。」

このように、毎回のアンケートをフィードバックすることが、学生たちから高く評価されていることがわかりますね。

「大学生活で一番楽しい授業でした。」

「今回で先生の授業が最後だと思うと寂しいです。大学生活の中で一番わかりやすい授業でした。短い時間の中でたくさんのことを学べたと思います。ありがとうございました。」

「今まで楽しい授業、分かりやすい授業ありがとうございました。後輩のためにも豊田先生がたくさんの授業をやってもらえたらうれしいです。本当にありがとうございました。」

「もっと早く先生の授業を受けたかったです。ありがとうございました。テストもがんばります。」

「先生の授業はわかりやすくためになりました。豊田先生の他の講義も受けてみたかったです。」

「先生の授業受けれてよかったです。1番の先生だと思いますし、大好きでした。今までありがとうございました。」

「先生にもっと早く出会いたかった・・・」

「とてもいい講義でした。豊田先生のように私達のことを考えて講義してくれる先生が増えることを望みます。」

学生のことを第一に考えて努力すれば、ちゃんと学生達もわかってくれるんですね。
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眠たくない講義をするためには?(授業経営学その1:大声の代わりに国家試験問題)

2010年01月21日 | 高等教育
さて、今日は授業の改善のお話をしましょう。

2009年の4月に三重大の学長から鈴鹿医療科学大学の副学長に移って、久しぶりに学生に講義をし始めて1年近くが経ちました。前期は理学療法学科、医療福祉学科、鍼灸学科の2年生約140人に、そして後期は放射線技術科学科の4年生約90人に「救急医学概論」というテーマで講義をしています。

私は毎回の講義で学生さんに授業の評価をしていただいており、その結果は昨年の私の“ある地方大学長顧問のつぼやき”ブログでもご紹介しましたね。5段階の評価点で、“総合評価”が最初の頃は3.6~3.8だったのが前期の終了時には4.2に改善し、後期は4.2から始って、4.4台にまで改善しています。そろそろ限界に達して、もう何をしてもこれ上の改善は難しいと感じられる日々だったのですが、この1月19日の講義で初めて4.5台を突破したので、皆さんにご報告しておきましょう。

昨年の4月から講義を始め、さまざまな試行錯誤の結果、昨年の12月15日の時点では以下のようなスタイルの講義になっていました。

①基本的に板書はせずにスライドとプリントを使う。

②前回の授業のアンケート結果を学生に説明。授業の良かった点、改善すべき点、大学への要望など。そして、その意見に対する私の回答を示す。

③今日の授業の目的と目標、簡単な時間配分の提示。

④前回の授業内容に関する質問への回答。(授業中、“質問はないですか?”と聞いても誰も質問をしないんですが、毎回の授業でアンケートをとると、けっこうたくさんの質問をいただきます。時にはたいへん鋭い質問があり、私自身がとても勉強になります。)

⑤プレテスト。(これは、この日の授業で説明することについて、教科書なども参考にして、考えていただく問題です。学生に対して、学習への動機づけを行うのが目的なのですが、一応、解答用紙は回収します。)

⑥プレテストで考えていただいた問題を中心に、この日のテーマをスライドで説明。

⑦スライド原稿のプリントのところどころに空白が作ってあり、学生はスライドを見ながら、空白を埋めていく。

⑧適当な動画があれば、動画を挿入。診療現場のエピソードをできるだけ交える。

⑨最後に国家試験レベルの問題で知識の確認のテスト。

⑩授業のアンケート調査。一つは無記名で、5段階評価の点数、私の授業に対する感想や大学に対する要望事項。もう一つは記名で、この日の授業で何を身に付けたか、そして、わからなかったことは何かを記載。

学生からの改善意見で、良いと思ったことは次の授業からさっそく取り入れます。だから、学期の最初と最後では、授業のスタイルがずいぶんと変化していきます。

こんな努力の結果、総合点ではまずまずの点数をいただけるようになったのですが、なかなか改善をしない評価項目が「眠たさ」でした。私の授業評価項目は「わかりやすさ」「眠たさ」「熱意」「総合評価」の4つで、いたって簡単です。「眠たさ」は、一般的な授業評価には見当たらない特異なものとお感じになるかも知れませんが、私はけっこう重視しています。その理由は、理由が何であれ、眠たければ教育効果は大きく低下すると考えるからです。

実は、この「眠たさ」の改善がなかなかできませんでした。

昨年の11月19日に三重県の四日市で開かれた日本糖尿病妊娠学会で、吉田 俊英先生(京都市立病院糖尿病代謝内科部長)の「肥満症」のご講演をお聞きしたのですが、吉田先生は、聴取が眠くなりかけたころに、何度か突然大声を出されます。その度に聴衆はびっくりして目を覚ますわけです。患者さんに肥満治療の指導を1対1でされる時にも、目の前でこっくりこっくりされるので、突然大声を出されるとのことでした。1対1で、どうしてこっくりこっくりするの?と不思議に思う人もいるかもしれませんが、肥満の人は睡眠時無呼吸になりやすく、昼間に眠気を催しやすいということがあるんですね。

なるほど、大声を突然出すのはいいアイデアだと思って、さっそく私の授業で試してみました。ところが、学生のアンケートでは、豊田先生が怖く感じるのでやめてほしい、という意見が出たので、1回きりでやめました。

そんなことで、眠たさを改善するための良い方法がなかなか見つからず、壁につきあたっていたのですが、12月25日の授業から、国家試験問題を授業の途中で学生に突然やっていただいたところ、これが、学生にたいへんうけて、「眠たさ」の点数も見事に改善しました。つまり吉田先生の“大声”の代わりに、“国家試験問題”を使ったというわけです。

学生からは、授業の途中で運動をしてはどうかという意見もあったので、ストレッチをしていただくのも眠気覚ましに効果的かもしれませんね。読者の皆さんからも、他にもいいアイデアがありましたら、ぜひコメントお願いします。


豊田流の授業の基本は、難しい教育理論ではなく、“顧客(学生と学生を受け入れる社会)を第一に考えてPDCAサイクルを回す”ということで、これはまさに、企業の経営の基本と同じですね。











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日本の医学研究論文数のみじめな低下~国立大学付属病院長会議データベース管理委員会にて

2010年01月15日 | 科学
1月15日(金)は、自宅のある三重県の亀山市から8時39分発のJRの各駅停車に乗って、名古屋まで1時間ちょっと。のぞみで東京駅へ12時着。地下鉄丸の内線で、本郷三丁目下車。東大へいく途中、昼食時でごったがえしている狭いレストランで焼き魚(サバ)の定食を食べて、会議の開かれる東大病院の管理研究棟へ。

ここでは、午後1時から国立大学付属病院長会議のデータベースセンター管理運営委員会が開かれ、私も顧問の立場で参加。文部科学省の方がたも来ておられ、最近固まった平成22年度の国立大学への予算について説明を受けました。

私どもが、法人化後5年間ずっと政府に訴えて続けてきた、附属病院に対する「経営改善係数」(医業収入の2%相当額の交付金を削減するというルール)の廃止が決定されたということで、この点では、大学病院の危機的状況をある程度ご理解をいただいたものと思います。年末に、何人かの国立大学病院長の皆さんといっしょに、民主党の議員さんに説明にいったことも、良かったのかもしれません。

交付金を一律1%削減するという「効率化係数」も廃止するということで、この点は、民主党のマニフェストに書かれていたことの実行ということのようですが、しかし、交付金の臨時的減額(120億円)を実施するとのことでした。つまり、結果的には同じことですね。なんだかだまされた感じもしますね。

この臨時的減額は附属病院を持っていない大学は1%減、附属病院を持っている大学は1.4%減、附属病院運営費交付金を受ける大学は1.8%減になるということです。ただし、附属病院には別途財政支援をするとのことです。

私は、この管理運営委員会の下にあるいくつかのワーキンググループの中の「戦略ワーキング」の座長をしており、そのワーキングを午後3時から開きました。

そこでは、日本医師会雑誌の正月号に掲載された私の論説のコピーを皆さんにお配りするとともに、文部科学省科学技術政策研究所の桑原先生と阪先生に、彼らが行った我が国の論文数の分析結果を教えていただきました。我が国は特に臨床医学の論文シェアが低下しているのですが、海外の主要国は、それなりに医学に対する研究費と研究者を増やしているんですね。結局、お金をかけないことには、研究は活性化しないということのようです。

このブログでお示しした図は、医師会雑誌に載った臨床医学論文数を示した図ですが、世界の主要国が軒並み増加しているのに反して、日本だけが低下していうという、みじめなカーブになっていることがわかりますね。

民主党は成長戦略で、環境、医療、福祉に力を入れると言っていますが、大学の予算を削って、医学・医療の論文数を減らしているようでは、医療産業の振興もおぼつかず、お話になりません。

このことを、これからどのようにして政権与党の議員さんにご理解いただくか、その戦略を次回の会議までに考えてくることになりました。

午後5時40分ののぞみで亀山駅についたのが8時40分。東京は通勤圏内という感じになってしまいましたね。




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今年は私の干支(えと)のトラ年~辰水神社のジャンボ干支に目標達成祈願~

2010年01月14日 | 日記
地球温暖化を感じさせない寒い日が続いていますが、読者のみなさんのお正月はいかがだったでしょうか?

「1年の計は元旦にあり」という昔からの諺がありますね。皆さんは、この諺どおりに、今年の自分自身の目標や計画をお考えになりましたでしょうか?

三重大の学長をしている時には、大学の中期目標・計画、そして年度計画というものを作って、PDCA(計画ー実行ー評価ー改善)というサイクルを回してきましたが、やはり、個人でも、PDCAを回すことは大切ですね。「1年の計は元旦にあり」なんて、大昔の人もPDCAの大切さがわかっていたんですね。すごいもんです。

さて、今年の干支(えと)はトラ年ですね。実は、私はトラ年で、今年は還暦なんです。今年は心機一転、今まで以上にがんばってみたいと思っています。なんせ、やるべきことは山ほどあるんです。

今年は、鈴鹿医療科学大学の副学長として、鈴大のいろんな改善・革新に取りくもうと思っていますし、また、三重大学学長顧問として、特に鈴大と三重大の連携に力を入れたいと思っています。

三重県文化振興事業団の理事長として、この地域の文化の振興にもお役に立ちたいと思っていますし、三重県国際交流財団の理事長や、三重県立美術館友の会の会長さんもさせていただいています。

桑名市民病院の評価委員会の委員長や、亀山医療センターのアドバイザーなど、自治体病院の経営アドバイスにも首をつっこんでいますし、国立大学病院長会議の顧問をさせていただいており、また、文部科学省の施設を検討する審議会の委員もさせていただき、東京へも出向かなければなりません。

明日も、東京で国立大学附属病院長会議が管理するデータベースセンターの会議があります。今年の日本医師会雑誌の正月号に、2000年ころから日本の医学研究論文数が激減していることを書きました。海外主要国は軒並み右肩上がりなので、日本の国際競争力がどんどん低下しています。日本のこれからの成長戦略として医療関連産業の振興はたいへん重要で、民主党政権もわかっているはずだと思うのですが、この前の事業仕訳をみても、科学技術予算を大幅にカットするなど、逆の政策をしています。今年は、このような実態を国民や民主党政権にご理解いただくのがテーマですね。


そんなことで、今年は私の干支のトラ年なので、もりだくさんの目標が達成できるように、全国的にも有名になっているトラのジャンボ干支が飾ってある三重県津市美里村の辰水神社にお参りしてきましたよ。








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