ある医療系大学長のつぼやき

鈴鹿医療科学大学学長、元国立大学財務・経営センター理事長、元三重大学学長の「つぶやき」と「ぼやき」のblog

日本の大学ランキングが急落した理由とは?その2(被引用数とは?)

2016年01月23日 | 高等教育

 今回は「被引用数」についてお話をしていこうと思いますが、その前に前回のブログでお話をしたタイムズ社の世界大学ランキングにおける、「評判(Reputation)」スコアの急落について、少し追加しておきます。

  トムソン・ロイター社からエルゼビア社にデータ分析担当機関が変更になったことに伴って、日本と韓国の大学の「評判(Reputation)」のスコアが急落したのですが、タイムズ社世界大学ランキングのウェブ・サイトには、変更点としては以下のようなことが書かれています。

1)回答者数

 2014年は2013年の3月から5月にかけて調査がなされ、10,536の回答が133か国から得られた。2015年は2014年の11月~2015年1月にかけて調査が行われ、10,507の回答が142か国から得られた。

2)回答者の学問分野のバランスの見直し

 Engineering and technology (工学) 20%(←22%)

 Social Sciences (社会科学) 19%

 Physical Science  (自然科学(生命以外)) 17%(←18%)

 Life Science   (生命科学) 15%(←13%)

 Preclinical, clinical, and health related discipline  (医療・保健) 13%

 Arts and Humanities  (芸術・人文学) 16%(←9%)

3)回答者の地域の見直し                   

 北米18.2%(←25%)

 つまり、回答者総数にはあまり大きな違いはないと考えられますが、回答者のバランスが変更され、一つは芸術・人文学分野の回答者の比率が上がったことや、北米の回答者が減ったことなどが日本や韓国の大学の評判に影響した可能性は否定できません。

 また、図表17に教育の評判(Reputation)スコアと研究の評判(Reputation)スコアの相関をお示ししましたが、両者は強く相関しています。研究の評判には学術論文等からもある程度客観的な評価が反映されていると思われますが、教育の評判というのは、アンケートの回答者が何をもって高い点数をつけるのか、なかなかわかりにくい面があります。

 このデータからは、研究の評判の良い大学は、教育も良いと思われていることがわかります。ということは、研究面で劣っている大学が、しからば教育面だけでも上位大学を追い抜こうと、一生懸命教育に精力をつぎ込んでも徒労に終わり、教育の評判は変わらないということでしょうかね?

 2.  タイムズ世界大学ランキングで、なぜ日本の大学の「被引用数」スコアが急落したのか?

 それでは、今回のタイムズ社世界大学ランキングで日本の「被引用数スコア (Citations)」が急降下したのはなぜか?という話を始めたいと思います。ただし、「被引用数」という指標は「論文数」に比べると格段にその扱いが難しくなります。

 タイムズ社世界大学ランキングのウェブ・サイトにも“ It is one of the most sophisticated indicators in the modern bibliometric toolkit.” 「これは、現代の計量書誌学のツールキットの中で、もっとも洗練された指標の一つである。」と書かれています。

 読者のみなさんには少し我慢をしていただいて、まずは、この「被引用数」なるものの基本的な性質からご理解いただかなければなりません。これはちょっとついていけないね、とお感じになる皆さんもいらっしゃると思います。どうしてもついていけない方は、今回はスキップして、次のブログから読んでいただいてもいいかもしれません。

 なお、今まで僕は、論文数の分析にはずっとトムソン・ロイター社のInCites™を用いていますが、最近バージョンアップされ(ニュー・ジェネレーション)、高度な分析が簡単にできるようになりました。今回の「被引用数」の分析も、ニュー・バージョンによって可能となりました。

 

1)被引用数の基本的な性質

(1)「被引用数」の性質 その1

<被引用数は他の研究者からの「注目度」を反映する。>

 「被引用数」とは、先にもお話しましたように、その論文が、他の研究者の論文に引用された回数をいいます。数多くの論文に引用されるということは、それだけ自分の研究が他の研究者から「注目」されたということであり、これは一種の「質」を表すと考えられます。論文をたくさん書いても、他者から顧みられない論文であっては、ほとんど価値がありませんからね。タイムズ社の世界大学ランキングでは「被引用数」の指標の意味を「Research Influence(研究の影響力)」と表現しています。

 ブログですと「閲覧数」や「訪問者数」、あるいは。各種検索エンジンで検索した結果、リストの上位に表示されるかどうかが「注目度」を示していると考えられます。これらは「被引用数」とは違う指標ですが、「注目度」を反映するという点では同じような趣旨になると思います。

 ツイッターの「リツイート数」も、ツイートを見た人が、その情報をさらに他の人たちに拡散する価値があると判断した数ですので、「注目度」を表す指標ですね。これはかなり「被引用数」に似通った指標であると感じられます。

 もっとも、「リツイート」の場合は、批判の対象として拡散されることが時々あり、これは「炎上」と呼ばれていますね。学術論文の場合も、批判の対象として引用されることもありますが、ほとんど良い評価に基づいています

 

 「被引用数」を学術論文の「質」を示す指標として使うことについては、以前から議論があります。タイムズ社世界大学ランキングの2010-2011版の説明には、以下のような文章が書かれています。

 「「被引用数」を質の指標として使うことについては議論がある。イギリスにおいて「被引用数」を用いて、「新たな卓越研究の枠組み」における15億ポンド以上の研究資金の配分を決めようとしたが、長い話し合いの後に、大幅に縮小された。しかし、「被引用数」は、研究のパフォーマンスと強く相関するという明確な証拠がある。」

 タイムズ社の世界大学ランキングでは、「被引用数スコア(Citations)」の重み付けが30%もあり、単独の指標としては最も重視されています。他の大学ランキングにおいても、「被引用数」に関係した指標は何らかの形で必ず取り入れられおり、「被引用数」が難しい、あるいは議論があるといっても、軽視することはできません。

 

(2)「被引用数」の性質 その2

<「被引用数」は、最初は少ないが年が経つと多くなる。>

 たとえば、あなたが論文を書いたとしましょう。その論文が他の研究者の論文に引用されるまでには、少し時間がかかります。そして、時間が経つと次第に引用される回数が増えていきまず。ただし、普通はしばらくするとあまり引用されなくなります。累積の「被引用数」のカーブを書くと、最初は急激に増加して、次第に穏やかになっていくカーブが描けます。

 ブログの「閲覧数」や「訪問者数」についても同じことが言えますね。ただ、ブログなどでは、論文よりも変化が急激です。僕のブログでは、書いたその日からアクセス数が増え始め、翌日くらいがピークになり、その次の日には下がってきます。しかし、けっこう時間がたってもアクセスする人もいます。

 もっとも、一回も引用されない論文もけっこうあるのですが、この場合は、年月が経っても被引用数は「0」のままということになります。

 

(3)「被引用数」の性質 その3

<「被引用数」は「論文数」を増やすと多くなる。>

 あなた自身の「被引用数」を増やそうと思えば、論文を一つだけではなく、たくさん書けば「被引用数」は増えていきます。

 大学や国という単位では、どのような被引用数のカーブが描けるのでしょうか?

 図表18に、主要6か国の1990~2004年にかけての「論文数」と「被引用数」のカーブをお示ししました。左は、今までにも何度も見ていただいた「論文数」のカーブです。繰り返しになりますが、諸外国の論文数は増えていますが、日本だけが停滞しています。また、中国の伸びには目を見張るものがありますね。

 図表18の右図が「被引用数」です。「論文数」と違って、どの国のカーブも山を形作り、最近になるほど急激に少なくなっています。この図の見方は、たとえば2000年の値というのは、2000年に公表された論文が、現在までにどれだけ引用されたか、という数値を示しています。

 最近書かれた論文から逆にたどっていきましょう。2014年に書かれた論文は、まだ1年ちょっとしか時間が経っていないので、引用される回数も少ないわけです。2013年に書かれた論文は、現在までに2年ちょっと経っているので、それだけ多く引用されています。しかし、2000年頃に書かれた論文では、引用される回数がしだいに減り、また、当時の論文数は今よりも少ないのでそれだけ「被引用数」も少ないわけで、この両方の影響でカーブが緩やかになってきます。そして、頂上に達し、さらに年を溯るとカーブが下がってきます。

 中国の「被引用数」の山の頂上は、他の国よりも年が浅く、2009年頃ですが、これは、中国の論文数が2000年頃から急激に増えだしたことが反映されていると考えられます。

 このように「被引用数」は「論文数」にも影響され、また、論文が公表された年からの経過年にも大きく影響されるので、大学と大学、あるいは国と国や、研究者と研究者の間の単純な比較が難しいですね。

 そこで、「被引用数」を「論文数」で割ってやり、「論文数」の影響を除いた指標が考え出されました。この「被引用数/論文数」は、Citation Impact(被引用インパクト)とも呼ばれ、その大学(あるいは国や研究者)が、いかに効率よく注目度の高い論文を産生しているか、ということを表しています。

 この「被引用インパクト」を先ほどの主要6か国で図表19にお示ししました。

 

 そうすると、論文数や被引用数の順位とはやや違った順位になります。2000年頃の順位は、「米国―イングランド―ドイツ―日本―韓国―中国」なのですが、たとえば2014年の順位を見ようと思うと、カーブが急峻に低下してくるので、このグラフでは読みとりにくいですね。実は2014年の順位は、拡大して調べてみると「ドイツ―イングランド―米国―中国―日本―韓国」になっているんです。

 このように「被引用数」に対する「論文数」の影響を除くために、「被引用数」を「論文数」で割った「被引用インパクト」が考え出されましたが、でも、まだ、年が経つことによる影響のために、比較が困難です。

 そこで、年毎(あるいは数年間毎)に世界全体の「被引用インパクト」を基準にして、それと比較して何倍なのかを見よう、という指標が考え出されました。これが、「Impact Relative to World(対世界相対インパクト)」です。

 

 図表20の左図が主要国における「対世界相対インパクト(Impact Relative to World:IRW)」の推移を示しています。この指標ですと、「被引用数」や「被引用インパクト」のように、年を経るにしたがって急激に低下することはありませんので、比較しやすいですね。

 

(4)「被引用数」の性質 その4

<「被引用数」は論文の種類(Document type)によって異なる。>

 先ほどは、年毎に世界全体の「被引用インパクト」を基準にすると言いましたが、ここで、注意をしないといけないのは、「被引用数」は論文の種類(Document type)によっても、違った挙動をすることです。

 論文の種類には、原著論文(Article)、総説論文(Review)、会報論文(Proceedings Paper)、書簡(Letter)、など、いろいろとあります。このうち、「原著」は、研究者のオリジナルな新しい発見や発明を、しっかりとした科学的根拠を示しつつ公表するものであり、原則として査読がなされ、最も基本となる論文種と言えます。「総説」は複数の先行研究を体系的にまとめた論文です。「会報(Proceedings Paper)は学会等における発表に基づいた比較的簡易な報告であり、査読は必ずしもなされていません。

 実は、図表20の左図で基準にしているのは、データベースに収載されている世界の全論文の「被引用インパクト」を基準にしています。ということは、すべての種類の論文を含んでいることになりますね。

 図表20の左図では、日本の「対世界相対インパクト」の値は1.5前後を推移しているので、 “世界平均に比較して日本の論文は1.5倍も注目されている”と、思っていただいてはいけないのです。ここで分析をしようとしているのは原著論文(Article)だけに限った論文ですので、世界の全種類の論文を含めた被引用インパクトを基準にするのではなく、世界の原著論文だけを取り出した場合の被引用インパクトを基準にした方がより適切です。それが図表20の右図です。

 そうすると、日本は「1」前後を推移していますので、注目度は世界の平均程度ということがわかります。なお、日本が最近中国に追い抜かれたこともわかりますね。日本の論文の注目度は、先進国に比較してあまり芳しくないことがわかります。

 

 図表21は、同じことを総説で示した図です。総説の「対世界相対インパクト」は各国とも高い値を示しており、「総説」は論文種の中では最も引用されやすいことがわかります。右図の全世界の総説だけの「被引用インパクト」を基準とした場合は、「1」前後の値になっています。総説の日本の注目度は、この6か国の中では最低で、中国、韓国よりも低くなっています。

 

 図表22は、同じことを会報論文(Proceedings Paper)で示した図です。左図は各国とも非常に低い値となっています。会報は、他の論文種に比べて、引用される機会が非常に少ないことがわかります。全世界の会報だけの「被引用インパクト」を基準にした場合は、やはり「1」の周辺を推移しています。

 

図表23は、総説(左図)と会報(右図)の論文数の推移を示した図ですが、会報は非常に不安定な動きをしていますね。

 

 以上をまとめますと、論文当たりの被引用数(被引用インパクト)は論文の種類によって異なり、総説>原著>会報の順であること、会報については、被引用数は少なく、また、論文数も不安定な動きをすることがわかりました。

 このようなことから、研究力の評価においては、原著論文だけを取り出して比較するか、もしくは[原著+総説]論文で分析することが妥当と考えられます。

  

(5)「被引用数」の性質 その5

<「被引用数」は研究分野によって異なる。>

 

 「被引用数」は研究分野によっても随分と異なります。研究分野の分類はおおまかな分類から細かい分類まで、いくつかの種類があります。

 また、それぞれの研究者が行っている研究を、既存の研究分野にきれいに分類することはしばしば困難であり、一つの論文を複数の研究分野に割り振ることもなされています。研究分野の分類というのは、なかなか難しい面をもっています。

 

 図表24には、InCites™で分析に用いることのできる研究分野スキームのいくつかをお示ししました。それぞれのスキームの由来等の説明については長くなるので省略させていただきます。InCites™のヘルプ(Help)などを参照願います。

 GIPPと名付けられた研究分野スキームは、全研究分野をわずか6つに分類する最も大まかな分類です。

 図表25には、Essential Science Indicators(ESI)と呼ばれる22分野に分ける分類から7分野を選んで、その全世界の「論文数」(左図)と「被引用インパクト」(右図)を示しました。なお、ESIという分類では人文学が含まれていないことに注意する必要があります。

 

 まず、各研究分野によって全世界の「論文数」に違いがあることがわかりますね。「被引用インパクト」についても、研究分野によって違いがありますし、そのパターンについても生命科学分野などは、年を逆にたどるとかなり早く立ち上がっていますが、経済・経営学や数学は、徐々に被引用数が増えていく傾向が伺えます。なお、論文の種類は「原著+総説」で分析をしています。

 図表26の左図は、ESIから選んだ7研究分野の全世界の[原著+総説]論文の「対世界相対インパクト(Impact Relative to World)」を示しています。基準にしているのは、全世界の全分野(人文学を除く)の全論文種の「被引用インパクト」です。分野によって、その「対世界相対インパクト」の値や、パターンが随分と違います。

 生命科学分野などの研究者の数が多い分野では、数学などの研究者の数が少ない分野に比べて、1つの論文を公表した場合に他の研究者から引用される確率が高くなります。つまり、「被引用数」は研究者コミュニティーの規模に左右されます。

 そうすると、研究者コミュニティーの大きい分野(例えば生命科学や物理・化学など昔から学問として確立されている分野)の研究を中心にやり、研究者コミュニティーの小さい分野(例えば数学・エンジニアリング・人文学などや、まだ、学問として確立されていない新しい分野)をやらない大学の方が、有利な値になってしまいます。

 ご存知のように大学にはいろいろな種類があり、総合大学もあれば単科大学もありますし、理系中心の大学もあれば文系中心の大学もあります。総合大学といっても、それぞれの学問分野への比重のかけ方は、各大学で違ってきます。

 そこで、そのような研究分野の違いから生じる「被引用インパクト」の不公平を調整するために「Category Normalized Citation Impact(CNCI):分野調整被引用インパクト」という指標が考え出されました。これは、研究分野毎に、その分野全体の「被引用インパクト」を基準にして、それぞれの大学や国の「被引用インパクト」がどの程度かを示す指標です。年別に、研究分野別に、そして、論文の種類別に、調整がなされます。

 「分野調整被引用インパクト(CNCI)」の値が「1」ということは、その年(または数年間分)の、その研究分野の、その論文種に限って比較をした「被引用インパクト」が世界平均レベルということになります。

 

  図表26の右図を見ていただきますと、各分野とも各年にわたって「1」が、ずっとつづいています。これが「分野調整被引用インパクト(CNCI)」です。(データベースに収載されている)全世界の各年の[原著+総説]論文種における各分野の「被引用インパクト」を、同じく、全世界の各年の[原著+総説]論文種における各分野の「被引用インパクト」で割っているので、つまり、自分自身で割っているので、どの分野も、どの年も、「1」になるのです。

 このあたりで、読者の皆さんの頭の中は、かなりこんがらがっているかも知れませんね。

 ここで、皆さんの頭をいっそうこんがらがらせるかも知れないことをお話ししますと、実はこの図表26ではESIという研究分野スキームを選んでいるがために、「分野調整被引用インパクト(CNCI)」が各研究分野で「1」になっているのです。これを他のスキーム、たとえばGIPPという研究分野スキームを選んで同じことをしても「1」にはなりません(図表27)。

 

 その原因は、ESIという分類では、各論文を各研究分野に重複なく1個ずつ割り当てているのに対して、GIPPという分類では、1つの論文を複数の研究分野に割り当てているケースが相当数あることに基づいています。

 では、複数の分野(仮にA分野とB分野にします)に割り当てられた1つの論文の「分野調整被引用インパクト(CNCI)」はどのように計算されているかというと、「1つの論文の被引用数」を世界全体で見た場合にA分野に期待される「1論文当たりの被引用数」で割った値と、同じく「一つの論文の被引用数」を、世界全体で見た場合にB分野に期待される「1論文当たりの被引用数」で割った値、の二つを足して2で割った値(つまり平均値)で求められているのです。

 なかなかややこしいですね。

 図表27の左図は、分野調整がなされていない「対世界相対インパクト」を示しており、右図はGIPPという分類を使った場合の「分野調整被引用インパクト(CNCI)」が示してあるのですが、右図はESI分類を使った時のように「1」にはなりません。しかし、左図に比べると分野間の違いは小さくなり「1」に近づいていますね。

 実は、タイムズ社の世界大学ランキングで使われている「被引用数指標(Citations)」は、この「分野調整被引用インパクト(CNCI)」に、さらに国別の調整を加えた「CNCI-country adjusted」が使われています。

  この国別調整は、英語で書かれた論文の被引用数が多いという有利性を弱めるために、非英語圏国の大学の「分野調整被引用インパクト(CNCI)」に係数をかけて調整したものとされています。

 

(6)「被引用数」の性質 その6

<「被引用インパクト」には、論文数の比較的少ない大学や分野でブースト現象が見られる>

 小規模大学では、とびぬけて「被引用インパクト」が大きい論文が一つ産生されると、それが大学全体の被引用インパクトを大きく引き上げる現象(ブーストboost)が観察されます。

 これは、注目を集める論文の「被引用数」は、他の論文に比べて、圧倒的に多くなりやすいということと関係しています。つまり、論文を「被引用数」でもって分布させると、「被引用数」が圧倒的に多いごく一部の論文と、「被引用数」が極めて少ない大多数の論文という偏った分布になり、平均値よりも中央値が低くなります。

  このような現象は、ベストセラーになった本や歌でも観察されますね。

  大規模大学ですと全体の論文数や被引用数が多いので、一つの論文の「被引用数」に全体が引きずられる程度は小さくなります。

  図表28は、研究分野スキームGIPP、原著+総説、1995-2014論文数4000以上という条件で日本の大学を抽出し、2014年の「分野調整被引用インパクト(CNCI)」が上位の大学6つのCNCIをプロットした図です。

 

 2014年に公表された論文のCNCIのランキングは、藤田保健衛生大学、帝京大学、東京大学、首都大学東京、総合研究大学院大学、京都大学の順となっています。

 東京大学や京都大学のような大規模大学の経年の変動はそれほど大きくありませんが、他の大学は尖った山があり、変動が大きいことがわかります。

 特に首都大学東京は、非常に大きなピークが数年おきに生じています。このような、CNCIのブーストは、スーパースター研究者がいらっしゃることを想像させます。Incites™を使えば、そのような研究者を簡単に特定でき、Tamura, Koichiroさんであることがわかります。

 藤田保健衛生大学及び帝京大学の2014年の突然の上昇については、両大学とも被引用数が非常に多い一つの糖尿病についての多施設共同国際共著論文に名を連ねていることによると考えられます。その論文は140名の著者からなる論文であり、日本人が7名含まれています。このようなホットな国際共著論文に名前を連ねることができれば、仮にスーパースター研究者がいない場合でも、その大学の「被引用インパクト」が、ブースト効果で引き上げられることになります。

 なお、現時点でのCNCIの計算では、国際共著論文の被引用数が共著者に分けて割り当てられるのではなく、分けずにそのまま割り当てられているはずなので、国際共著論文にたくさん名を連ねることは、「被引用数」を(見かけ上?)増やす上で、けっこう有利になると思われます。

 このようなブースト効果のある評価指標は、中小規模大学にとっては、大規模大学と対抗できうる数少ない評価指標であり、それなりに存在意義があると考えられます。しかし、小規模大学ばかりが上位に名を連ねるようになっても、ちょっとおかしなこといなりますね。

 それで、タイムズ社の世界大学ランキングでは、ブースト効果があまりに極端になりすぎないように、いくつかの処置をほどこしています。

 まず、論文産生が年間200未満の大学は、最初から除外しています。それから1年間のデータではなく5年間にわたって公表された論文の被引用インパクトで比較しています。これで小規模大学の極端なブースト効果はある程度除けます。しかし、それでも、小規模大学のブースト効果はかなり見られます。

 図表29は、2010-2014年の[原著論文(Article)+総説論文(Review)]で、この5年間に1000論文以上産生している大学(n=1641)を抽出し、横軸に論文数、縦軸に「被引用インパクト(Citation Impact)」をプロットした図です。

 

 全体の傾向としては、論文数の多い大学ほど、つまり大規模大学ほど、「被引用インパクト」が高いことがわかりますが、論文数の比較的少ない大学の中に飛び抜けて「被引用インパクト」の高い大学があり、そして小規模大学ほど、この頻度が高くなる傾向が伺われます。

 この1641大学のうち、日本の大学は101ありました。図では、それを赤丸で示してあります。まず、日本の大学が、全体的には低めの位置に分布していることがわかります。しかし、一つだけぽつんと「被引用インパクト」が飛び抜けて高い大学がありますね。これが首都大学東京です。

 

 さて、さて、今日のブログでは、「被引用数」という指標の基本的な性質についてお話ししましたが、読者の皆さんのがまんの限界を超えてしまったかもしれません。まさに「sophisticated」(洗練された、精巧な、きわめて複雑な)という形容詞が実感される指標ですね。

  このあたりでいったん区切りをつけて、次回のブログでは、いよいよ、タイムズ世界大学ランキングで、日本の大学の「被引用数スコア(Citations)」がなぜ急落したか、という分析結果についてお話をします。

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日本の大学ランキングが急落した理由とは?(その1)

2016年01月02日 | 高等教育

 新年あけましておめでとうございます。

 気がつけば昨年の10月からブログを更新していませんでしたね。11月29日に鈴鹿医療科学大学で開催され、多くの皆さんに参加していただいた第二回日本薬膳学会での会長講演を初めとして、その前後に毎週のように全く別のテーマで講演をさせていただき、猛烈な忙しさでした。本来は去年の間に書いておくべきテーマであったのですが、お正月休みに入ってやっと書くことができたという状況です。日本の研究力の低下について書籍の執筆も頼まれているのですが、進捗がずいぶん遅れています。すみません。

 でも、このブログも、その書籍の一部にしますからね。

 さて、平成15年は日本人のノーベル賞連続受賞の喜ばしいニュースとともに、タイムズ社(タイムズ・ハイヤー・エデュケーション、Times Higher Education、以下THEと略します。)による世界大学ランキングで日本の大学の順位が急落し、200位以内に2大学しか残らないという惨憺たる結果が報道され、関係者に激震が走った年でもありました。下村博文前文部科学大臣も昨年の10月2日の記者会見で日本の大学の順位の急落について記者の質問に答えておられます。

 日本政府は日本の高等教育政策の中で、以前から世界大学ランキングを目標に掲げています(図表1)。第一次小泉内閣の時、国立大学が法人化される前夜の平成13年6月に出された「大学(国立大学)の構造改革の方針」(いわゆる遠山プラン)には、ランキング何位とまでは書かれていませんが、「国公私トップ30を世界最高水準に」と書かれています。

 

 第一次次安倍内閣の時、平成19年6月の教育再生会議第二次報告では「世界の上位10校以内を含め上位30校に少なくとも5校は入る。」と書かれており、また、第二次安倍内閣の平成25年6月の日本再興戦略に「今後10年間で世界大学ランキングトップ100位以内に10校以上を入れる。」と書かれています。なお「世界のトップ100大学に10校」は、平成25年1月23日の第一回産業競争力会議において竹中平蔵議員が提出した資料の中に書かれています。

 僕はこのような大学ランキングを政策目標に設定することは良いとは思いません。大学のミッションは多面的であり、1つの評価軸では適切な評価ができないということが一つの理由です。もう一つは、現在の日本のように財政状況が厳しく大学への公的資金総額が削減されている状況では、上位大学だけを重点化する政策が掲げられれば、すでに世界の中でも最も急峻な大学間傾斜がいっそう急峻となり、スカイツリーのような超急峻な大学間傾斜になって、多くの大学が弱体化し、結果的に国家全体としての大学力が低下するからです。

 目標としては国家全体の高等教育や研究力の数値目標を、その前に掲げるべきであると考えます。なお、大学間の「選択と集中」政策は、公平な機会を与えて競争させる「競争原理」とは対極の概念であり、持てる者を上から選び、公平な競争に人為的に決着をつける政策であると考えます。したがって競争原理によって期待される大学間ランクの交代は起こりにくくなります。

 法人化以降の高等教育政策(国立大学)の潮流は、大学への公的資金の総額削減、「選択と集中(重点化)」、基盤的資金の競争的資金への移行、ということであり、その結果、まず中下位の大学の弱体化が起こりました。今回の世界大学ランキングの低下は、「選択と集中」政策の恵みを享受してきたはずの上位大学だけの問題であり、今まで、地方大学の存在意義を訴えつづけてきた僕としては、あまり関心はありませんでした。しかし、中下位大学のみならず、上位大学の国際競争力も低下していることは、日本の大学が総崩れ状態であることを意味するとも考えられます。

 また、大学ランキングには、常に批判がある一方で、世界の人々に大きな影響を与えることも事実であり、留学生の大学選択や国家のブランド力にも関係してきます。どの国でも、政治家や報道機関や国民の大きな関心事になっています。

 このような理由で、今回、あまり気が進まなかった大学ランキングについても考察してみることにしました。

 今回の日本の大学ランキングの急落について、新聞報道やネット上でも、なぜ日本の大学ランキングが急落したのか、また、それをどう捉えるべきなのかについて、さまざまな意見が飛び交いました。そのほとんどは的を射たご意見であると思います。一部は、皆さんのご意見の繰り返しになるかもしれませんが、今回は、自分自身で分析した結果に基づき、僕なりの考察を試みたいと思います。

 まず図表2に示したTHEの世界大学ランキングにおける日本の大学のランキングの推移を見ていただきましょう。タイムズ社が大学ランキングを始めた当初、QS社という会社がランキングのデータを分析していましたが、2010年からトムソン・ロイター社に代わり、その時点でいったん日本の大学のランキングは急落しています。そして、今回、2015年にトムソン。ロイター社からエルゼビア社にデータ分析担当会社が代わり、再度、日本の大学の順位が急落しました。

 

 THEの世界大学ランキングにおける2010年と2015年の日本の大学の異常と感じられる急落は、データ分析を担当した会社の評価方法の違いによるものと考えられます。今回のTHEのホームページには、評価方法が変更されたので、それまでの結果と、2015年度の結果とは連続性がなく、継時的な比較をすることは無意味であると書かれています。

 THEのホームページには、ランキングのもとになる評価項目について、その方法や重み付けが解説されており、日本の大学の順位急落の要因をある程度推測することができます。

 それによると、ランキングは大きく5つの大きな指標と、さらにそれを細分化した13の指標で点数が付けられます(図表3)。その5つあるいは13の指標について、重み付けがなされた上で、その合計点でランキングが決まります。「教育」「研究」「被引用数」のそれぞれが30%であり、この3つで90%の点数が決まってしまいます。このうち「被引用数」は、実は研究力の指標です。また、「教育」の評価項目の中にも、研究に大いに寄与する博士に関する項目の重みが8.25%あり、企業からの収入2.5%や国際共同研究2.5%も研究に寄与すると考えられますので、これらを合計すると73.25%が研究に関連する評価と考えられます。

 

 なお、「被引用数」は、その論文が他の研究者の論文に引用される回数であり、その回数が多いということは「注目度」が高いことを意味します。「注目度」は、論文の「質」を表す一つの指標(代理変数)と考えられています。

 さらに、各指標の重みづけは、研究分野によって調整がなされます(図表4)。たとえば被引用数(Citation)を見てみると、「Arts & Humanities」では15%、一方「Clinical, Preclinical & Health, Life Sciences & Physical Sciences」では35%の重みとなっています。

 

 いずれにせよ、「研究力」がランキングの最も大きな評価指標になっているということであり、国立大学法人化以降、学術論文数の停滞や、分野によっては減少するなど、研究力の指標で海外の大学にどんどんと引き離されている日本の大学のランキングが低下してもおかしくありません。

 各指標の点数(スコア)は累積確率スコア(cumulative probability score)で示されています。これは、例えばある大学のスコアが60ならば、その大学の下に60%の大学があるということを意味します。つまり、相対的な値ということであり、日本の大学が従来の研究力を維持していたとしても、海外の大学に対して相対的に研究力が低下すれば、日本の大学のスコアは低下して、ランキングも低下することになります。

 図表5、6、7を見ていただきますと、日本の大学が顕著に低下している評価項目としては「教育」「研究」「被引用数」がありますが、その中でも「被引用数」の低下が大きいことがわかります。「教育」「研究」については従来から徐々に低下しており、その延長線上で今回も低下したように感じられますが、「被引用数」については、それほど低下していなかったものが、今回突然大きく低下したという感じですね。

 

 

 

 

 

 「国際化」のスコアはそもそもの点数が非常に低く、また、今回わずかに低下しているようですが、重み付けが7.5%しかないので、全体の点数にそれほど大きな影響は与えなかったのではないかと考えます。もちろん、今後日本の大学のランキング低下を防ぐためには大学の国際化にいっそうの力を入れる必要がありますが、今回の急落の直接の原因ではないということです。

  また、今回、日本と同様に、韓国の大学も順位が急落していますが(図表8)、200位以内に4大学が残っており、図表9、10、11に示すように、「被引用数」は1大学を除いて、3大学ではあまり低下しておらず、日本の大学の順位の急落とは少し異なっています。韓国は「教育」と「研究」で急激にスコアが低下しています。

 

 THE以外の大学ランキングも見てみましょう。THEのランキングの最初の時代を担当していたQS社は、その後もランキングを公表しています(図表12)。THEのランキングのような2度にわたる急降下はみられませんが、多くの日本の大学のランキングは毎年低下し続けており、今までに200位以内にランクインしたことのある大学は14大学ありましたが、2015年は8大学となっています。

 

 上海交通大学による大学ランキングでは、100位以内に日本の4大学が残っています。ただし、このランキングでも日本の大学は徐々にランクを下げています(図表13)。

 

 THEに限らず、どの大学ランキングでも、日本の大学はその順位を下げていますが、今回のTHEの世界大学ランキングにおける日本の大学の順位の急落や「被引用数」の急落は、ちょっと急峻すぎますね。

 法人化以降の日本の大学の研究力の相対的低下に基づいて、当然の帰結として生じる大学ランキングの低下以外に、どうも被引用数の評価方法の変更が、日本の大学に対して大きく影響したようです。

 昨年の12月3日に、国立大学法人の電気通信大学において研究大学強化促進事業の一環として開催されたシンポジウムで、僕は「日本の研究力はなぜ弱くなったか」というテーマで講演させていただいたのですが、その時に同じく講演をされた岡山大学理事の山本進一さんが、THEのランキングについてもお話になりました。山本さんによれば、今回の評価方法の変更により日本のランキングが急落することについて、THEの責任者があらかじめ日本を訪れて、説明をされたそうです。そして、岡山大学が幹事校、自然科学研究機構が世話役をしておられる「大学研究力強化ネットワーク・大学ランキング指標タスクフォース」がTHEに対して申し入れを行ったとのことでした。その内容はネット上で公開されています。

https://www.runetwork.jp/images_activity/20151030_pdf_01.pdf

 図表14に「大学ランキング指標タスクフォース」がTHEに提出した申し入れの要点を僕なりに10項目にまとめてみました。これらの項目は、日本の大学にとって有利になると考えられる申し入れであると考えられます。

 

 この10項目の中で1~6までは、何らかの形で「被引用数」と関連して掲げられた記述であると思います。今回のTHEの評価で日本の被引用数スコアの急減が、ランキング急減の主因と考えられますので、この申し入れでも重点的に書かれていますね。

 7番目のreputation(評判)という、曖昧さを感じさせる評価項目について、申し入れでは「現行の方法では、多くの研究分野をカバーする有名大規模総合大学等の一部上位校に集中する傾向があり、指標としての弁別性は悪い。弁別性が悪い指標であるが故に、全指標に対して Reputation の比率をいまよりも下げることを要望する。」と書かれています。

 THEの今回のランキングで大学のReputationがどのように変化したのかということについては、「World Reputation Rankings」を見るとわかります。

 図表15に日本と韓国の大学の「World Reputation Rankings」の推移を示しました。100位より下位のランキングについては記載がありません。また50位より下位のランキングは10点刻みなっており、グラフではたとえば51-60位の場合「55」の値にプロットしてあります。

 

 東京大学と京都大学のReputationランキングは、2015年に低下をしたといっても僅かの低下ですが、他の日本の大学は今回のランキングで一気に100位より下位になってしまっています。図表5に戻っていただいて、「教育」と「研究」のスコアをもう一度みていただきますと、東大と京大はそれほど変わっていませんが、東大・京大以外の大学は、それまでの延長線上の低下とはいえ、大きくスコアを下げており、これには今回のReputationランキングの低下が大きく影響していることを感じさせます。

 また、図表15の韓国のReputationランキングの推移を見ていただきますと、いずれの大学も大きく低下しており、韓国の「教育」と「研究」スコアの低下に大きく影響したことが考えられます。

 僕も「大学ランキング指標タスクフォース」の「Reputation(評判)の評価指標の重み付けを小さくすべきであるという申し入れに賛同します。ただし、東大、京大は、このReputationランキングがそれほど低下していなかったために、「被引用数」スコアの大幅低下をカバーできて、全体のランキング低下を多少なりとも抑えられた可能性があるのではないかと思っています。

 図表14に示した申し入れの8と9は、2015年9月16日にトムソン・ロイター社によって発表された「The World  Most Innovative Universities」(世界で最も革新的な大学)を念頭に置いた申し入れであると思われます。

http://ip-science.thomsonreuters.jp/ssr/news/20150930/

 トムソン・ロイター社のサイトにおける説明では「この、ランキングでは、大学の業績としてあらわれる学術論文と特許を組合わせて分析を行った新しいランキングです。大学と企業の共著論文による産業界への貢献度なども加味することで、大学の業績を多面的に俯瞰することができるものです。特許においては、特許の数量、特許出願に対する登録率、グローバル性や引用数を、また学術論文においては大学と企業の共著論文、引用数などの項目を総合的にスコアリングしてランキングを決定しています。」と書かれています。

 図表16に示しましたように、このランキングですと、日本の大学が世界100位以内に9校入っており、他のランキングよりも日本にとって有利になります。日本では東京大学ではなく大阪大学がトップになることも面白い結果です。韓国も8大学入っており、日本のトップ大学よりも上位に2大学も入っています。THEのランキングで、分析担当がエルゼビア社に代わったとたんに、日本の大学も韓国の大学も順位が急落しましたが、トムソン・ロイター社が全く別の評価指標で今回新たに発表したランキングで、日本と韓国の多くの大学がランクインしたことは、大学のあるべき評価軸は一つではいけないことを如実に示しています。

 日本にとって、トムソン・ロイター社は様様ですね。

  今後、このイノベーションを評価軸とする大学ランキングで日本の順位が上がるように、大学も頑張り、政府も支援をすればいいのではないかと思います。逆に、このランキングの次回以降において、日本の順位が下がるようでは、もう日本は救いようがないと思います。

 地方大学は「地域イノベーション」の評価軸で頑張ればいいのではないかと思います。今の世界大学ランキングの評価軸では、地方大学はランクインしてきませんが、それならば「地域イノベーション」を評価軸とした世界ランキングを作ればいいのではないかと思います。一度、トムソン・ロイター社に、そんな評価軸の大学ランキングができないかどうか頼んでみますかね?

 国の政策としては、今までの「総額削減+大学間の選択と集中」政策ではなく、「大学総活躍政策」をとっていただきたいと思います。それが地方を含めて日本全体を元気にする最も効果的な政策であると信じています。

 次回のブログでは、今回のTHE大学ランキングで日本が最も大きな影響を受けた「被引用数」スコアの急落について、もう少し詳しく考察を進めたいと思います。

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