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中国「新華社」は、6月12日の米朝会談の中止とも延期とも報じない

2018年05月27日 | Weblog

 このブログでは、「新華社」の報道を重視するという強みを忘れ、日本の報道により、6月12日のシンガポール会談が見送られたと断じてしまった。実は、「人民日報」はこの件では、否定も肯定もせず、静観していた。このことを知りながら、このブログでは破談の場合を想定し、議論を詰めていた。中国の情報収集力は、見事なものである。中国は、すでに朝鮮戦争は事実として終結しているので、朝鮮半島非核化を期待し、それをメイン・テーマにおくように関係国に提案してきた。その意図は、軍事的な緊張は民生を犠牲にする政治哲学である、という習近平の信念に基づくものである。この善の側面を否定し、全てを軍事的な敵対で分析すると、読み違えが生じる。いま、習近平の社会主義の核心的価値を貧民への民生を最重視するという善導に金正恩が導かれて、中国からの体制保障が得られた。だから、対米関係を振り出しにもどすというような方向で、習近平が金正恩に助言したとは考えにくい。北朝鮮の困難は、自ら招いた「経済制裁」の包囲網を解くことと、民生の重視が直接にリンクしているからである。5/27の時点で、トランプ大統領が公表したように、6/12に向けた事務方の最終折衝が進んでいる。要は、礼遇を望むなら、相手を礼遇するべきであるという洗練された外交マナーと、非核化の検証方法の具体的な詰めであるようだ。ただ、日本に向けられたミサイル、拉致問題まで、米朝首脳会談に委ねるような甘えは誰も許してはくれない。これは、防衛システムを構築する費用と交換に破棄してくれないなら、迎撃ミサイルを開発するより道はない。近隣の国と国とは、今後も厳しい関係が続く。アメリカと北朝鮮は、遠距離であるから、近接被害はない。日本は、朝鮮南北の対立が緩和すると、逆に極めて厳しい環境に追い込まれる。アメリカは日本の心臓部にあるトヨタを狙いうちにしている。

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