富山マネジメント・アカデミー

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指導者の情熱を妨げる学力の限界

2017年07月10日 | Weblog

TMA講師代表;富山県立大学の有力な教授に、過去10年の入学、教養、専門、就職のBigData処理をされて、課題を整理されたことがあるかを質問したところ、無い、という回答だった。世間的には、就職率100%、と吹聴する。どこでも、就職率100%が当たり前の時代である。これに、古い大学であると、卒業後の企業内での評価、特に30歳での人事評価が問題になる。工学部の単一の大学であるから、BigData処理は比較手に容易である。これは、基本、教務、就職の担当事務局の仕事である。しかし、分析システムを創造するのは、情報工学の役目である。

多変量の解析を要するが、基本、ウインドウズPC2台でできる作業である。これは、どの高等学校出身の生徒が伸び率がよいのか、あるいは、出身高校に関係なく、何がつまずきの原因なのか?、英語の基礎学力の構造分析も、入試のデータと、その後の学力強化の道筋も。ウインドウズPCでできる。いかに、教授陣の情熱があろうとも、偏差値という自嘲があり、「うちの学生には無理」といっている間に、教授陣が時代から大きく遅れていく。

大学教育の基本は、学力形成である。何が基本学力なのか?文系でも、理系でも、母国語である日本語に内在するロジックの摘出能力と、外国語である英語のロジックとの、2つの異なる言語体系の違いと、共通項目を相互に読み替える力がいる。アメリカでは、ミシガン大学が方法論を開発しているが、富山の英語教師が、そこへ留学したことを聞かない。TOEFLのスコア―をもたないで、英語教師として採用しているのが指導者としての恥ずかしさである。少子化には、教師の少数精鋭化が必要だ。

なぜ、富山大学にはヘルン文庫があるのか?それは、夏目漱石をして、東京大学の文学部の英語教師を辞職させた心因がある。ラフカディオ・ハーン、小泉八雲が、美しい英語の詩を暗誦し、特にアイルランドの詩で学生を感動させたことに遠因がある。それで、夏目は東大の教壇を去った。プロの作家となった。小泉八雲も、プロの作家であったからだ。では、小泉八雲は言語学者であったろうか?

教育者で、英語教育のメソッドをもっていたのは南日恒太郎である。その教科書は、富山大学の経済学部の書庫に眠っている。英語教育の原点を探るには、言語学者としての英語研究者が望ましい。教育者には不適な英文学者が多すぎる。

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