レイキャビク西街ひとり日誌 (Blog from Iceland)

北の小さな島国アイスランドはレイキャビクの西街からの、男独りブログです。

納豆、なっとう、ナットウ

2012-10-09 05:00:00 | 日記
食の話しをもう少し。ネット購買等もあり便利になったとはいえ、全ての日本食材がアイスランドで手に入るわけではありません。そのひとつが納豆です。ノルウェーやイギリスあたりまでには納豆はやって来ているようですが、アイスランドまでは来てくれていません。消費人口が圧倒的に小さいですからね、仕方ないかも。

ただ、そんなことにめげずに自分で納豆を作る、という頼もしい邦人の方もいくらかいらっしゃいます。実は昨日の私の遅めの昼食は、知りあいの女の子が分けてくれた手作り納豆でした(それと「一杯でしじみ70個分のちから」のみそ汁)。夏にもらって残ったものを冷凍しておいたものです。美味しかったですよ。

納豆作りは過去何回か別々の人がチャレンジしていたのは知っていたのですが、今回はお若いなでしこ女性軍の地下活動だったようです。ひとりの女性が帰国した折りに「納豆菌」なるものを通販で買い、持ち帰ったのを仲間に分けてくれたのが活動の始まりだったとか。

聞くとその「納豆菌」は三本くらいのアルミ製のアンプルが一箱に入っているそうです。一見して何かのバイオ兵器のように見えるので空港で検査されたらやばいかも、ということでした。

私に納豆を分けてくれた女性は(姪のようなものなのですが)、初めて作ったものも夏の初めに分けてくれました。その時は豆が少し固くて味はいいんだけど改善の余地あり、という審査結果でした(審査員は私)。

そこで彼女は圧力釜を借り出し(貸してくれたのは納豆菌を持ち帰った本人、組織の長です)、豆をきちんと柔らかくして菌をしこんだそうです。Youtubeでも見たのですが、納豆作りとはこの菌を仕込む段階で、絶対に他の雑菌が混じらないように気をつけなければいけないそうですね。「じゃないと、みょうちくりんな菌が培養されたものを腹に入れることになる」と解説の男性が言っていました。納得。

で、姪が作ってくれた二度目の納豆はばっちりOK。味も柔らかさも完璧でした。まあ、ここまでよく研究してトライするものだ、とただただ最敬礼です。



姪の手作り納豆 第2号


そういう美味しい納豆がずらりと並ぶ日本のスーパー。羨ましいです。

ここでひとつ疑問があります。先日、常温で日持ちする空港専売の準生ラーメンのことに触れましたが、なぜ同じように常温で日持ちする納豆がないのでしょうか?納豆菌は生きているから止めることができない?

それはそうなんでしょうが、現代日本の知性と技術を生かせば、納豆菌の活動を抑える触媒とか、納豆菌を仮死状態に保存する方法とか、必ずあるのではないかと信じます。

それができるようになれば、世界の隅々まで納豆を送り込んで行くことができるはずです。そういう地の邦人は喜ぶでしょうし、さらに言えば納豆がまさに WORLD FOOD のステイタスを確立することも夢ではないと思うのです。

他のヌードル類やスシ関連に比べて、納豆はまだまだ売り込みが消極的なのではないでしょうか?アイスランドのスーパーにも色々な納豆のパックがずらりと並ぶ日が来たらうれしいなあ。
頑張れ納豆、YES, YOU CAN!



コメント (2)
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