暑い盛りともなるとフイールドに到着すればアブが群れて来る。まずは温まったタイヤとボデイに取りつくのだが油断していると露出している肌に止まり吸血しようとする。作業中にまとわりつかれるとしつこくて作業にならないので、まずは到着時に集合して来るアブを捕獲して処理するのがお約束みたいなもんである。
折々に書き込んでいた事なのだがアブの処理は翅をむしりポイ捨てにする。これは農耕牛に群がるアブやサシバエの処理をする父に学んだ方法なのだ。小生の子ども時代、農耕牛は家族の一員と同じと言うより生活の糧を生んでくれる財産でもあった訳で、その家畜を吸血するなど許される事ではない、「月に代わってお仕置き必定よ!」が父の意識だったのだろう。蠅叩きで飛べない程度に叩き落とし翅をむしりポイ捨てし、後は蟻さんの食料にでもなれば良い、てなもんや三度笠だったのだ。
そんな事でアブの処理は同じようにしていたのだがこの日は数が多すぎて悠長なやり方を取っていれば逃がしてしまう。そこで網に入った段階で軽く潰し飛べない様にして次々と捕獲した。全て撮り尽した訳でも無いが「後の御愉しみ」として御目こぼし。捕獲したのは蟻さんの巣穴近くにポイ捨てして一件落着である。12匹の中にアカダニがついていたのがいたけれどセミやバッタ、トンボなどにもよく見られるアカダニだ。人間を吸血するかどうかまでは知らないけれど吸血被害はアブの方が大きいから「敵の敵は味方」の論理で潰さず付着させたままでポイ捨てである。こんな行動を書き込むと動物保護団体から文句が出そうだけれど、意見など多様なもんだし当事者で無ければ分からない事情もあるのだ。ちなみにアカダニ君は左下の一匹、後ろ脚に見える。