トンボを探しにヤナギの林に入った。一瞬、ゴミが飛んできて幹にくっついたので、不思議に思い眼を凝らしたら菌糸が見えた。
「カビか苔か?」と更に良く見たら、それは蛾の様だった。全く幹に付着した菌糸にしか見えない。
今も昔も「偽装」華やかなりしままで、昨今は内外で国を挙げて堂々と偽装がまかり通る。しかしながら、こういう偽装は微笑ましくも逞しく許される。
「吾輩は蛾である。名前はまだ判らん」と夏目漱石なら書き出したいはずだ。この文、文法的にはおかしいか…。この名前、S先生に教えてもらったのだが、書き留められなくて、車に戻った頃には失念した。記憶力の衰えには勝てない。