3月29日、昼までの24時間雨量が190mmを記録した。こうなると取水升は埋没間違いなしの増水になる。それはともかくとして現在安定化作業中の流路に被害が及んでいないかが一番の杞憂だった。まずは取水升の復旧作業を行って上流部の作業現場に行った。
流路誘導のための大径木と玉石で設えた誘導堤兼仕切り堤はゆるぎなかったけれど、増水流が直接圧力をかける衝突部の侵食が補修しなければならない規模だった。それでも保全構造には支障を与える侵食ではなかったので一安心する。やはり増水して流路の曲がりで衝突される部位の侵食は免れない。ここは護岸丸太の段重ねで保護する必要があり、新たな手当てが増えてしまうが、後々に泣きを見ないためにも必要な手間だろう。
流路を幅広くして集中流を防ぐ段差工部は下段が底抜けしておりここからの突撃流がコーナー部を侵食した構図である。上段の段差工は中抜け部に玉石を詰めたのが効を奏して平坦さを呈してくれたが二段目が荒れてしまった。とりあえず露出して来た玉石を集めて重ね再度の砂礫で埋まるように期待する。
流路を誘導されコーナー部を脱した水流はネックになっている幅の狭い誘導路を通るが、ここの侵食は増水で当然進んで河床が低下している。孟宗竹を流路に渡して河床までの高さを図ると作業開始前の河床より70~80cm低下したことになる。今回の降雨量からここの部分は河床低下と川幅が誘導堤いっぱいまで広がれば24時間雨量300mm未満になら耐えられそうに思えて来た。梅雨時と台風の季節までに何とか安定化作業を終えたい。ここが破壊された時は取水不可能になりフイールド水域は成立せず放棄せざるを得ない事に直結する扇の要なのである。ホント、水は命であり命の水である。まあ、だからこその水商売・自転車操業なのだ。
俗に「風が吹けば桶屋が儲かる」と言う諺があるが我がフイールドに当てはめれば「降雨があればフイールド干あがる」のであって相反する中での道理には膝小僧も腰娘も親のせいで泣かされ続けるのであった。まっこと、良き親御になるのは難しい・・・。まあ、手足8本ある蛸様でさえ自らの手足を食べなければならない事態もあるようだから人生粛々、昼河原で蠢くのも因果であり業であるか。まあまあ、「届かないブドウ理論」で考察すれば生きる事とは直接の関係は無いにしても活きる事には大いに寄与している事として、さあさあ明日のために今日も湿布だ、三里に灸だよう。