
ビッグコミックオリジナルで連載がスタートした漫画である。
この漫画家の名前は知っていたが一度も読んだことはない。
でも、今回初めてまともに読んで「こいつはすごい」と呟いた。
何がすごいかと言うと、言葉では説明できない(笑)
うまく表現できないが、作者の心が、そして想いが、
そのまま漫画になったような作品だからだ。
青年紙には、ごく稀にそういった作家が現れるので、
日本の漫画界もまだ捨てたものではないと思う。
この漫画、コマ割りの線からフキダシから、
背景も何もかもがフリーハンドで描かれている。
こういう描き方をする人は、どうしても表現したい世界があって、
止むに止まれず描いているようなところがある。
こういう漫画は、恐ろしく内向的な若者か、
人生の荒れた道を踏みに踏んできた中年以上の男にしか
受け入れられないかもしれないが、それにしても味がある。
ラーメンで言えば、屋台で食える濃厚魚貝(ニボシ)背脂とんこつ醤油ラーメン・・といったところ(笑)
人から上手いねと言われるような技術は全て捨て去った絵だからこそ、
心にビシッと響くような旨味を、じんわりと噛み締めさせてくれるのだった。
人生のなんたるかを突きつけられそうな気もするが、第2話がとても楽しみだ。
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