三井物産は世界規模でサケの養殖・販売事業に乗り出す。2日、チリのサーモン養殖・加工大手のサルメックスに出資することで合意したと発表した。出資額は121億円で、同社の株式の23.4%を取得する。三井物産はこれまで日本向けの銀ザケ養殖を手掛けてきた。世界的な人口増加を背景にサーモンの需要がこの10年間、年率6~7%伸びていることから事業を拡大する。
三井物産は2013年にサルメックスの子会社、マルチエキスポート・パシフィック・ファームズ(MPF)に出資し日本向けの銀ザケ・トラウト養殖に取り組んできた。
今回出資するサルメックスは、すしネタやスモークサーモンなどの原料として世界で需要のあるアトランティックサーモンの養殖・加工販売を手掛ける。世界的な人口増加で動物性たんぱく源の一つであるサーモンの需要が伸びていることから、出資先をサルメックスに切り替え世界規模での事業展開に乗り出す。
サルメックスに三井物産と共同で出資するマルチエキスポート・フーズは、世界9位の大手サーモン養殖・加工会社。サーモンを巡っては三菱商事も昨年、同2位のノルウェーのセルマックを1500億円で買収し事業を強化している。
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