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エジソンパワー、徳之島で蓄電池併設のメガソーラ

2017年03月14日 16時18分52秒 | thinklive

不動産などを手掛ける御船ホールディングス(大阪市)は、出力約2MWのメガソーラー「御船徳之島太陽光発電所」を建設し、今年4月から売電を開始した(図3)。同発電所は、台風に備えて、風速60mにも耐えられる設計となっているほか、国内で初めて商用ベースで、大型Liイオン蓄電池を併設した。

メガソーラーと蓄電池システムを合わせた全体のEPC(設計・調達・施工)サービスは、太陽光発電システム販売のエジソンパワー(千葉県木更津市)が担当した。太陽光パネルは、中国インリー・グリーンエナジー製、蓄電池システムは、韓国サムスンSDI製を採用した(図4)。蓄電池の容量は780kWh。この蓄電池を活用して、太陽光の急峻な出力変動を緩和する。

 再エネに蓄電池を併設する場合、実証的な意味合いを持たせ、国の補助金を活用することが多い。だが、「御船徳之島太陽光発電所」は補助金なしで、蓄電池を導入した。それでも、投資対象に耐えるIRR(内部収益率)を確保できたのは、「サムスンSDIが、相対的に低価格で蓄電池を提供してくれたうえ、20年間の長期保証を付けてくれたことが大きい」と、エジソンパワー・蓄電池事業本部の中村岳夫営業部長は打ち明ける。総投資額は7億円

 

 低コスト化に務めた結果、約2MWの太陽光発電設備に蓄電池システムを合わせた全体の費用は約7億円に抑えた。それでも通常、2MWのメガソーラーを建設する費用は6億円以下に収まるため、蓄電池システム導入で1億円以上の追加費用となった。「蓄電池システムの併設により、当然、IRRは低下したが、そもそも蓄電池を設置しないと、徳之島にメガソーラーを建設できなかったことを考えれば、その意義は大きい」と、中村営業部長は強調する。

 

 九州電力は、徳之島に新規にメガソーラーを設置した場合、蓄電池を併設することで、以下の2つの条件を満たすことを求めているという。(1)1秒当たりの出力の変化率を±5kW以内に収めること、(2)太陽光発電所が急停止した場合でも、7分間は蓄電池による出力を保証すること、という出力制御だ。御船徳之島太陽光発電所では、太陽光パネル側の出力は抑制せず、蓄電池の入出力を制御することで、これを実現する。

 

 メガソーラーと蓄電池は、別々のパワーコンディショナー(PCS)で制御し、交流にしてから接続するシステム構成にした(図5)。太陽光発電用のPCSは直流を交流に変換する一方向の電流になるが、蓄電池用PCSは、放電と充電の両方を制御するため、直流と交流を双方向でやり取りす



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