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アメリカの退役軍人省、シンセキ長官辞任、退役軍人病院、予算削減で新患者治療不能状態

2014年05月31日 07時51分33秒 | thinklive

アメリカ退役軍人省が運営する病院で、長期間にわたり診察してもらえずに患者が死亡しているケースが相次ぎ、一大スキャンダルに発展しています。アメリカには、各地に退役軍人専用の医療施設が設けられています。しかし先月、アリゾナ州フェニックスの退役軍人病院で、40人以上の患者が医師の診療を待つ間に死亡している事がわかりました。患者の中には、21カ月間、診療を待たされた人もいると言います。

この病院を今年退職し、問題を告発した元医師の男性は病院の上層部が予約待ちの患者リストから待ち時間のデータを改ざんし、診療の遅れを隠蔽していたと話しています。この問題について下院の退役軍人問題委員会は8日、エリック・シンセキ退役軍人長官に対して、この病院の患者の順番待ちリストに関するすべての記録の提出を求めました。

名誉負傷章を受章したこともある男性は、首にできた腫れ物をこの病院の専門医に診てもらおうとしたものの、何度電話しても予約が取れず、15カ月待たされた後に死亡しました。また、全米各地の13カ所の退役軍人病院でも、診療の遅れで23人の患者が死亡したと見られていて、現在行われている調査では
患者の診察を遅らせるよう強いられたとする元職員などの証言が続々と集まっているという事です。
アメリカ退役軍人会などは、シンセキ長官にこの問題の責任を取って辞任するよう求めていますが、問題は病院の組織全体に及ぶもので、責任者1人が辞任することで解決するものではないとの声も出ています。シンセキ長官は辞任を否定するとともに、全米すべての退役軍人病院の職員一人一人に事情聴取を行い、組織内部で職務怠慢や汚職がなかったか、徹底的に調査するとしています。


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